民衆の時代を創る広宣流布という平和革命には、女性の知恵と力が必須

2013年7月16日(火)更新:8
・『全員がダイヤモンドのごとく、尊い人材なのである』
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【新・人間革命 奮迅 六十二】
 山本伸一の言葉を聞くと、首脳幹部の一人が尋ねた。
 「先生は、埼玉の新出発のために、なぜ婦人部の、それもブロック担当員の集いに出席されようと考えられたのでしょうか」
 伸一は、頷いた。
 「確かに、壮年の本部長会や支部長会、あるいは、各部合同の支部幹部会でスタートするという考えもある。しかし、広宣流布の最大の原動力は婦人です。だから私は、まず婦人部に光を当てようと思ったんです。
 あの英雄ナポレオンには、一つの大きな後悔があった。彼は晩年、語っている。
 『私は、女性と十分に対話できなかったことを後悔している。女性からは、男たちがあえて私に語ろうとしない多くのことを、学ぶことができる。女性には、まったく特別な独立性があるのだ』(注1)
 ナポレオンは、女性のもつ知恵や力に学び、生かすことができなかった。だが、民衆の時代を創る広宣流布という平和革命には、女性の知恵と力が必須なんです。
 また、私が、ブロック担当員さんという第一線の方々の集いに、出席することにしたのは、ブロックにこそ本当の戦いがあるからです。皆が必死になって、日々、壮絶な闘争を展開している。その時に、指導者が城にこもっていれば、戦いは負けます。
 『兵士でなければならない、次に兵士でなければならない、そして更に兵士でなければならない』(注2)――これも、ナポレオンの有名な言葉です。王侯貴族などという権威は、戦いの場にあっては滑稽なだけです。
 だから私は、常に広宣流布の、最も激しい主戦場を走り、戦い、勝ってきました。
 戸田先生は、私を谷底に突き落とすように、不可能と思える戦いを私に託された。そして、どんなに苦労し抜いて勝利を収めても、ほとんど褒めてはくださらなかった。勝って当然という顔をされていた。それが、弟子を真実の指導者に育て上げようとする、厳しくも深い、師の慈愛だったんです」
■引用文献
 注1 ナポレオンの言葉は、ガスパール・グールゴー著『セント・ヘレナでの未刊の日記 第二巻』エルネスト・フラマリオン出版社(フランス語)  注2 『ナポレオン言行録』大塚幸男訳、岩波書店
   (聖教新聞 2013-07-16)