紙上座談会 悔いない行動で信心の金字塔を

2013年7月18日(木)更新:8
【輝く創価の師弟城 座談会 〈50〉 挑戦の心が自身の「壁」を破る!】
《挑戦の心が自身の「壁」を破る!
悔いない行動で信心の金字塔を》
杉本 かつて、池田先生が綴られた、「『開拓』とは、自分自身への挑戦だ」との一節から続く「随筆 新・人間革命」を、生涯の指針にしている同志は多くいます。
棚野 「人は、誰でも未踏の原野をもっている。それも、どこか遠い彼方ではなく、ごく身近にあるものだ。苦手だからと、つい避けてきた課題。先入観から『どうせだめだ』と諦めてきたり、『いつかやろう』と思いながら、いつも後回しにして手つかずだった問題……」と、自身の内面との格闘を訴える随筆は、こう結論されます。
 「最も手強い壁は、実は心の中にある。ゆえに、勇気をもって自分と向き合い、『自己拡大の戦い』『人間革命の戦い』を起こすことだ!」
正木 大切なことは、自分に勝つことです。油断と甘えを排し、緊張感をもって、自分自身に挑む。いわゆる己心の魔との闘争こそが、仏道修行の根本なのです。  
吉井 先生は連載中の小説『新・人間革命』「奮迅」の章で、「魔の狙いは、ともかく精進を忘れさせて、広宣流布の流れを停滞させ、破壊することにある。それに勝つには、日々前進、日々挑戦、日々向上していくしかない」と教えてくださいました。  
橋元 毎日が自分自身との戦いです。大事なことは、一日一日の目標を明確にすることです。牧口先生は、「曖昧な的(まと)に向かって放たれた矢が当たるわけはない」と言われました。自身の目標の達成へ毎日、決意新たに前進していくのが、広布の戦いです。
正木 全国の同志は今、民衆勝利の歴史をつくろうと、大きく仏縁を広げています。皆で励まし、たたえ合いながら、楽しく進んでいきたい。  
原田 ともかくも、勇気凜々と題目を唱え、諸天善神を揺り動かしながら、何ものにも負けない大勝利の人生を、共々に歩みゆこうではありませんか!

〈勇気が境涯を開く〉
棚野 日蓮大聖人は、「剣なども、進まない人のためには何の役にも立たない。法華経という剣は、信心の強い、勇気ある人が用いてこそ役に立ち、これこそ『鬼に金棒』なのである」(御書1124ページ、通解)と仰せです。  
杉本 先日も、先生は「広宣流布の道にあって、最も大切なものは勇気なんです。後輩の激励に行くにも、人びとに仏法を語っていくにも、法難に立ち向かっていくにも、根本の力は勇気です。いわば、勇気こそが、境涯を開き、宿命を転換するカギなんです」と書かれました。
棚野 信心とは「勇気」の異名です。その勇気とは、正義への確信から湧いてきます。何より、「断じて師匠の期待に応えてみせる!」との強い決意が、勇気を呼び起こしてくれます。
吉井 胸中に師をいだき、師と共に生きる人生に行き詰まりはありません。無限の挑戦と成長があります。  
杉本 ともあれ、勇気は、「私がやる!」との自発能動の決意となって表れます。  
原田 時には、勇気を奮い起こして対話をしても、無理解や反発を受けることもあるでしょう。しかし、真実ほど強いものはありません。誠意をもって、真心を込めて、堂々と語り抜いていく。そこに平和への軌道があるのです。

《「一人立つ」勇者の団結で広布へ》
〈「臨終只今」の精神〉
吉井 御書には、「総じて日蓮が弟子檀那等・自他彼此の心なく水魚の思を成して異体同心にして南無妙法蓮華経と唱え奉る処を生死一大事の血脈とは云うなり、然も今日蓮が弘通する処の所詮是なり、若し然らば広宣流布の大願も叶うべき者か」(1337ページ)ともあります。  
棚野 「異体同心」の具体的なあり方と重要性を示された御書です。  
橋元 「自他彼此の心なく」とは、「自分は自分」「他人は他人」といった分け隔てや対立の心がない、との意味です。妙法を中心とした、師弟不二の団結の姿を指しています。  
吉井 「水魚の思を成して」とは、水と魚の関係のような「親密な思い」のことです。互いが互いを、かけがえのない、なくてはならない存在として、励まし合い、支え合っていくあり方です。  
橋元 この異体同心の理想的な団結ができた時、広布の願いは必ず成就するとの仰せなのです。  
正木 団結において、大切なことは、一人一人が百パーセントの力を出し切ることです。ドイツの心理学者リンゲルマンは、綱引きにおいて、1人の時に出している力を「100」とすると、8人で綱を引く時は、1人の出す力が「50」以下になってしまうとの驚きの調査結果を示しています。  
原田 私たちの団結は、「一人立つ」勇者の団結です。皆が自身の力を最大限に発揮する「異体同心の団結」だからこそ、偉大な勝利の歴史を刻むことができるのです。  
正木 さあ、一瞬一瞬を大切に生きていく「臨終只今」の精神で、「私はやり抜いた! 私は勝った! 何の憂いも悔いもない!」と言い切れる一日一日を送っていきましょう。  
杉本 御書にも、「最初から最後まで、生涯、妙法を捨てずに大難を受けても受持し通す人は如来の使いである」(1182ページ、通解)とあります。  
原田 今秋の総本部完成へ、学会員一人一人が、自身の人間革命、一家の宿命転換を成し遂げる時です。「断じて勝ってみせる!」――こう皆で腹を決め、全同志が、自身の信心の金字塔を築いていこうではないですか!
   (聖教新聞 2013-07-18)