地域、職場、学校、家庭などで、常に励ましの言葉を交わし合いたい

2013年8月3日(土)更新:3
【名字の言】
 「口にする」という表現は興味深い。食べ物を「口にする」ときは中へ入れる。言葉を「口にする」ときは外へ出す。入ったり、出たり……▼口にした食べ物は、体内で栄養となる。しかし、傷んだ物だと病気になる。同じように、口から出ていく言葉も、善悪さまざま。人に勇気や希望を送りもすれば、傷つけもする。私たちは、地域、職場、学校、家庭などで、常に励ましの言葉を交わし合いたい▼文豪ゲーテ箴言に「いったん口に出された言葉は、ふたたびわが身に戻ってくる」(岩崎英二郎訳)と。言葉は出ていくばかりではないようだ▼学会活動の基本に、方便品・自我偈の勤行の実践がある。最初の文字が「自」で、最後が「身」で終わる自我偈について、池田名誉会長はこう語っている。「自我偈は偉大なる『自身』を讃嘆した、三世にわたる『自身』の自在の境涯をうたった詩なのです」と▼日蓮大聖人は、この自我偈の一字一字を「金色の文字」と説かれた。その輝かしい経文を口に出して読む勤行は、一語一語がわが身に戻って刻印され、自らの生命を黄金に染めていく▼生活のリズムが乱れやすい夏。だからこそ、朝夕のすがすがしい勤行・唱題を根本に、健康第一で、生命力あふれる日々を過ごそう。(杏)
   (聖教新聞 2013-07-29)