立ち上がり、支え合い、希望の連鎖を生む。ここに学会の真骨頂がある

2013年10月6日(日)更新:4
【名字の言】
 福祉や医療のさまざまな分野で、「ピア・サポート」という言葉が注目されている。「ピア」とは英語で「仲間」「同輩」などの意味で、上下関係のない、「同等」「対等」の仲間による支援を「ピア・サポート」と呼ぶ▼病気や障がいを経験した人が、同じ悩みを抱える他の当事者を支える。その周りの家族や友人による「支えの広がり」も、広い意味での「ピア・サポート」だ。福祉や医療の専門家は、その広がりの「一員」として支える▼「ピア・サポート」の基本的な考えは、「全ての人が回復することができる」ということ。「回復」といっても、病や障がいから回復するという話だけではない。病や障がいは人生の一部。それ以外に、人には多くの可能性がある。病や障がいがあっても、希望や夢を持って生きていけるはずだ。その姿が、どれほど他の人たちのサポート(支え)になり、希望になるか▼地元の支部に、重い病で不自由な生活を余儀なくされている壮年がいる。しかし、車いすで仕事に行く姿、ブロック長として訪問激励に歩く姿は、地域の友の勇気と希望の源になっている▼希望の一人から、希望のネットワークを広げる。立ち上がり、支え合い、希望の連鎖を生む。ここに学会の真骨頂がある。(哉)
   (聖教新聞 2013-10-06)