そうだ うれしいんだ 生きる よろこび たとえ胸の傷がいたんでも

2013年10月18日(金)更新:1
【名字の言】
 アンパンマンの作者、やなせたかしさんは詩人でもあり、多くの歌を作った。アニメの主題歌「アンパンマンのマーチ」も自ら作詞。25年前の放送開始以来、子どもからお年寄りまで幅広く愛されてきた▼実はテレビで流れているのは2番の歌詞で、1番はあまり知られてこなかった。その“幻の1番”が、東日本大震災の後、広く歌われるようになる▼ある日、被災地でラジオから流れたフルコーラスの“アンパンマンの歌”。1番は「そうだ うれしいんだ 生きる よろこび たとえ 胸の傷がいたんでも」と始まり、「なんのために 生まれて なにをして 生きるのか」と続く(JASRAC出1313066―301)▼やなせさんが“世界最弱のヒーロー”と呼んだアンパンマンの強さとは「傷つくことを恐れない強さ」。何度も立ち上がる姿を歌った歌詞が被災者を勇気づけた▼やなせさん自身もアンパンマンのポスターを作り、被災地へ。その思いを今年、本紙「スタートライン」(5月18日付)で語った。「やっぱり、生きている限り、何かをしなくちゃいけない。自分のできることで、少しでも皆に喜んでもらえればいい」。これからも、作品は人々を励まし続けるだろう。命は尽きても、心は尽きない。(潔)
   (聖教新聞 2013-10-18)


♪「アンパンマンのマーチ
http://www.youtube.com/watch?v=vYJDjC7ptNY


・『スタートライン アンパンマンのお父さん やなせたかしさん』
http://d.hatena.ne.jp/yoshie-blog/20170123