堂々と勝ち抜く「世雄」の実証 あす10・24「社会部の日」

2013年10月23日(水)更新:7
【社説】
 あす24日は「社会部の日」。同部は1973年(昭和48年)10月24日、同じ会社や職域のメンバーが、職場の第一人者を目指し、成長し合うことを目的に結成された。今年で40周年を迎える。
 発足した当時は、世界経済に大きな打撃を与えた「第1次オイルショック」が始まったころ。同部の友は、こうした数々の社会の荒波を乗り越え、周囲に希望を広げる存在として奮闘してきた。
 「宗教」と聞くと、一般的に、現実から離れた観念的な世界を連想する人が多い。事実、仏教においても、「法華経」以前の爾前権教では、「世間」を離れた「出世間」に悟りの道があるとされていた。こうした“別世界”に幸福を見いだす思想は“現実逃避”を誘発する。

〈仏法者の智慧と力を発揮〉
 一方、「法華経」は「諸(もろもろ)の法は皆実相と違背しない」(趣意)と説く。日々の営みや、政治・経済など社会の諸現象を含めた“現実世界”そのものが、仏法を実践し、それを通して得た智慧と力を発揮する本舞台なのである。
 日蓮大聖人が「御みやづかいを法華経とをぼしめせ」(御書1295ページ)と強調するように、職場は、仏法実践の最前線だ。ゆえに同部の友は、「信心即生活」「仏法即社会」という理念を体現する学会員の代表の存在といえる。
 その上で、信仰とは、自分だけが向上し、利益を得るための偏狭なものではない、という点に注目したい。仏教の真の目的は、自他共の幸福の実現にあるからだ。
 大手医薬品メーカーで働く、ある社会部の友がいる。以前、会社は倒産寸前となり、社員は次々と去った。その中で彼は祈った。“社会の役に立つ最高の会社に発展させる”と。創意工夫の企画を立案し、やがて会社は蘇生。彼は今、都内の営業所の所長として、全国随一の販売成果を上げる。さらに、彼の生き方に感銘を受け、学会に入会した同僚もいる。

〈変革と貢献を両輪として〉
 「現実変革」と「社会貢献」――この両輪にこそ、各地で活躍する学会員、なかんずく社会部員の生き方がある。
 池田名誉会長は小説『新・人間革命』第24巻「灯台」の章で、「仏法の哲理を社会に開き、時代の建設に取り組むことは、信仰者の使命」であり、その原動力は「人間革命」と綴っている。
 社会部のメンバーと共に、仏の異名である「世雄(社会の英雄)」の気概で、生き生きと人間革命に挑み、幸の連帯を拡大したい。
   (聖教新聞 2013-10-23、以下も)


【きょうの発心 人材の花の都から勝利の新風】
御文
 地走る者の王たり師子王のごとし・空飛ぶ者の王たり鷲のごとし(千日尼御前御返事、1310ページ・編1121ページ)
通解
 地上を走るものの王である師子王のようであり、空を飛ぶものの王である鷲のようなものである。
法華経が諸経の王であることを、師子と鷲の譬えを引いて述べられた一節です。