広範な人間の結合に、創価一貫教育の誇るべき特長もある

2013年11月24日(日)更新:2
・『何を話題にして、どう語るかなどを、身につけていく必要があります』
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【新・人間革命 若芽 二十五】
 子どもたちの食事が終わりかけたころ、創立者山本伸一からの図書の寄贈が発表された。子どもたちから、歓声と大きな拍手が起こった。
 続いて、創価女子学園を代表して、高校三年の生徒が、マイクに向かった。
 「東京創価小学校の新入生の皆さん、入学おめでとう。たくさんのかわいい弟や妹ができて、私たちは、とても嬉しいです。
 皆さんのかわいい笑顔を思いながら、みんなで、このマスコット人形を作りました」
 マスコット人形は、子どもの拳ほどの大きさで、リスや魚などの形をしており、毛糸やフェルトで作られていた。彼女たちは、児童全員の分を用意してくれていたのだ。
 児童代表の二年生の男子にマスコット人形が渡されると、再びランチルームは、歓声と拍手に包まれた。
 「嬉しいね。ありがとう!」
 最初にお礼を言ったのは、伸一であった。
 同じ創価の園に学ぶ姉として、後輩にあたる小学生の入学を喜び、人形作りに精を出してくれた真心が、彼は嬉しかったのだ。
 学校教育とは、児童と教師の関係だけで成り立つものではない。児童とクラスメート、先輩と後輩、さらに、姉妹校との交流など、あらゆる関係が教育環境となっていく。その広範な人間の結合に、創価一貫教育の誇るべき特長もあるといえよう。
 これらの贈呈に対して、一年生の女子児童があいさつに立った。
 「たくさんの贈り物、ありがとうございます。お礼に、みんなで歌を歌います」
 そして、「春が来た」の合唱となった。
 かわいらしい、元気な歌声が響いた。
 体全体でリズムを取りながら大声で歌う子もいれば、はにかむように上目遣いで伸一の方を見ながら歌う子もいた。
 歌が終わると、伸一は言った。
 「うまい! 上手だね! 私がこれまでに聴いた歌のなかで、いちばん上手でした!」
 子どもたちの屈託のない笑みが広がった。
   (聖教新聞 2013-11-19)