紙上座談会 一人一人が信心の実践者に

2013年11月28日(木)更新:4
【世界広布新時代の旭日 座談会 〈4〉 8万人が挑戦した任用試験 一人一人が信心の実践者に】
 吉井 24日に、全国で任用試験が実施されました。
 竹岡 仕事や勉学などで多忙の中、受験された8万人の同志の方々の尊き挑戦の姿に、深く感動しています。
 橋元 その受験者一人一人の陰に、自身の時間を削って、成長を祈り、真心の励ましを送ってくださった家族や先輩、同志がいると思うと、学会のうるわしい団結が、いかに社会の希望と光る存在であるかを、あらためて実感しました。
 杉本 役員として、陰ながら、任用試験を支えてくださった方々にも深く感謝しています。
 原田 一緒に悩み、動き、苦労してこそ、人材は育ちます。今回の受験者に、池田先生は、「挑戦した壮年部・婦人部の皆さん、そして青年部・高等部の皆さんこそ、全員が合否を超えて、誉れの『新時代・第1期生』です。どれほど宿縁の深い、どれほど使命の大きな人材であるか。今日を希望あふれる一歩として、全日本、全世界の同志の先頭に立ち、頭を上げて、胸を張り、前進していってください」と呼び掛けてくださいました。
 橋元 先生はまた、仏法を真剣に学び抜かれた皆様のことは、全て、日蓮大聖人が御照覧であり、その功徳、福運は計り知れないとも言われています。
 杉本 信心の根幹は「行学の二道」(御書1361ページ)です。大切なのは、いやまして求道の炎を燃やし、たゆみなき実践を貫くことです。
 正木 今回の研鑽を通して、勤行・唱題、弘教・拡大の実践に真剣に取り組む同志が、より多く誕生することこそが、任用試験の意義であると思います。
 原田 その通りです。全員が、日々、新たな決意に立ち、旭日のごとき、世界広宣流布の新時代を勝ち開いていきましょう。
 
〈沖縄で執筆を開始〉
 杉本 12月2日は、池田先生が、小説『人間革命』の執筆を開始された日です。
 吉井 1964年(昭和39年)のこの日、沖縄で書き始められた時の様子は、小説『新・人間革命』第9巻「衆望」の章に載っています。
 原田 先生は、「『人間革命』は、戸田を中心とした、創価学会広宣流布の歩みをつづる小説となるが、それは、最も根源的な、人類の幸福と平和を建設しゆく物語である。そして、そのテーマは、一人の人間における偉大な人間革命は、やがて一国の宿命の転換をも成し遂げ、さらに全人類の宿命の転換をも可能にする」ことであると綴られています。だからこそ、最も戦争の辛酸をなめ、人々が苦悩してきた天地である沖縄で、『人間革命』の最初の原稿を書くことを決められたのです。
 正木 『人間革命』は、牧口先生、戸田先生、そして池田先生の「師弟」が描かれた小説でもあります。その師弟について、池田先生は、このように振り返られたことがあります。
 ――50年11月12日、牧口先生の7回忌法要で、戸田先生は、号泣に近く、幾たびも涙を流されていた。生涯、獅子のごとく剛毅で、信仰の信念はもとより、明治の良き気骨の性格である戸田先生の深い心は、弟子たちには分からないようであった。
 竹岡 さらに、こう続きます。
 ――しかし、牧口先生のことになると、真剣を抜く姿勢をとられ、ある時は涙し、またある時は、秋霜のごとく厳しく論じ、そしてある時は、修羅のごとく憤り、獄死した恩師・牧口先生を偲び、護り抜いてこられた。
 橋元 その姿を見るたび、電流に打たれるような思いであったと池田先生は言われ、記されています。「仏法に結ぶ師弟というものが、かくも崇高にして尊く、偉大で強靱なる永遠の絆をもって連結されているものなのか、と。まさしく、生死は不二であり、師弟は不二であることを、色読するのみである」と。
 正木 現在にまで続く小説『新・人間革命』の連載は、私たちにとって、池田先生という希有の師匠との毎日の「師弟の対話」でもあります。
 原田 先生が現実に開かれた末法万年までの世界広布の大道の集大成である「広宣流布大誓堂」が建立された今こそ、弟子一同が、より一層、真剣に、師の闘争を学び、師の構想の通りに、御本仏・日蓮大聖人の御遺命である世界広宣流布の大運動を展開してまいりたい。

〈民衆の心をつかむ〉
 竹岡 12月2日は、「文芸部の日」でもあります。69年(昭和44年)8月17日に結成された文芸部は、絢爛たる人間文化の創造という、創価学会の大使命を担い、誕生しました。
 正木 その模様は、小説『新・人間革命』第14巻「使命」の章に詳しいですが、今や文芸部からは、日本を代表する作家、各文学賞の受賞者、そして、正義の言論の闘士など、多くの逸材が誕生しています。
 橋元 青年文芸部員も、目覚ましく活躍しています。
 杉本 「使命」の章には、先生が結成式で、限りない期待を寄せながら、ご自身の経験を通し、語られる場面が描かれています。「『文は人なり』と言われますが、それは、『文は生命』であり、『文は魂』であり、また、『文は境涯』であるということです。文には、生命がすべて投影されます。したがって、苦労して、苦労して、苦労し抜いて、ほとばしる情熱で、炎のように燃え上がる生命でつづった文は、人びとの心を打つんです」と。
 原田 さらに、「話をする場合も同じです。必死さ、真剣さが、その魂の叫びが、情熱の訴えが、人の心を揺さぶるんです。大事なことは、民衆の心をつかむことです」とも言われました。
 日々の学会活動で自身を磨き、さらに多くの人を守り育む人材へと皆が成長してまいりたい。
   (聖教新聞 2013-11-28)