民衆に奉仕する英才を育てるための学園

2013年12月26日(木)更新:6
・『「これからも応援をよろしくお願い申し上げます」』
http://d.hatena.ne.jp/yoshie-blog/20190407


【新・人間革命 若芽 五十二】
 運動会のあと、山本伸一は、東京創価小学校の作法室で、教員たちと懇談した。これには、関西の創価女子中学・高校などの教員も出席した。
 伸一は語った。
 「今日、私は、他校の小学生らと一緒にグラウンドを回りました。それは、運動会に茶々を入れたかったからではありません。
 創価小学校の児童は大事です。しかし、創価小学校に入れなかった子どもも、私にとっては、大事な人たちなんです。それを知ってもらいたかったからです。
 また、児童にも、自分たちだけが特別であるかのように考えるのではなく、“みんな一緒なんだ。平等なんだ”という意識をもってほしかったからです。
 これは、先生方にも、お願いしたいことなんです。教員が特権意識をもてば、児童もその影響を受けます。創価学園は、民衆から遊離したエリートを育てることが目的ではありません。民衆に奉仕する英才を育てるための学園です。
 また、教育の場にあっては、形を整えることより、実質が大事です。もちろん形式も必要でしょうが、実質のない形式であっては意味がありません。
 たとえば、運動会でマスゲームをやる。きちんとそろった、一糸乱れぬ演技をめざすことはいいでしょう。しかし、それは、一つの目標にすぎない。
 この目標に向かっていくなかで、児童の体力の向上を図り、協調性を培うことなどが獲得すべき課題です。さらに、児童が、「どうすれば皆が団結できるのか」「テンポが遅れてしまう友だちがいたら、どうやって皆で応援すればよいか」などを、自分たちで考え、何かをつかんでいくことが大切なんです。
 子どもたちの人間的な成長を離れて、教育はありません。しかし、体裁ばかり考え、立派な演技をさせることが先行してしまうと、形式を追い求め、その実質が、ないがしろにされてしまう。それが怖いんです」
   (聖教新聞 2013-12-21)