輝く未来を開く鍵がここに

2014年2月14日(金)更新:2
【メキシコ グアダラハラ大学付属高校で環境展示「希望の種子」展】
グアダラハラ大学付属高校のサラゴサ校長からSGI会長への「感謝状」が託された。「本日、ここに集った私たちの総意として授与したい」との呼び掛けに、会場の皆が賛同の意を表した(グアダラハラ市内で)
●代表がテープカット。グアダラハラ大学のエスピノサ教育システム統括局長、付属高校のサラゴサ校長、ララ・ネリ事務局長らが晴れやかに(同)
●メキシコの未来を担う生徒たちが展示を観賞。語らいが広がった(同)
 【グアダラハラ10日】平和を愛する”詩情の国”から希望の旭日! 中米メキシコ屈指の名門学府・グアダラハラ大学の付属高校で10日(現地時間)、SGI(創価学会インタナショナル)などが企画・制作した環境展示「希望の種子――持続可能性のビジョンと変革へのステップ」が開幕した。開会式には、同大学のハビエル・エスピノサ教育システム統括局長、付属高校のダビ・サラゴサ校長をはじめ、教員や生徒の代表ら300人以上が出席。池田SGI会長がメッセージを寄せ、”持続可能な社会の構築に向けて、世界市民の連帯へと通ずる展示にしていきたい”と呼び掛けた。席上、世界的な教育運動への貢献を讃え、同高校から池田大作SGI会長に「感謝状」が贈られた。同展は22日まで開催。

 燦々と輝く太陽が、希望のキャンパスを照らしていた。
 開会式で最初に登壇した、グアダラハラ大学付属高校のサラゴサ校長は語った。
 「きょうは皆さんの心の中に、希望の種を蒔きましょう!」
 立ち見の人たちが壁面を埋め尽くすほどの盛況となった会場に、校長の呼び掛けが響くと、拍手が高鳴った。
 メキシコ三大都市の一つであるハリスコ州グアダラハラ市内に、グアダラハラ大学は立つ。
 創立223年の歴史と伝統を誇る名門学府。幼稚園から大学院まで、あらゆる教育課程を備えており、一貫教育の殿堂として同国の教育界の発展に大きく寄与してきた。
 池田大作SGI会長は、1981年3月、同大学で「メキシコの詩心に思うこと」と題して記念講演している。メキシコ文学に流れる詩心に言及し、平和建設や文化交流のためには”心の回路”が開かれていなければならないと強く語った。
 以来、「自然との対話――池田大作写真展」をはじめ、数々の展示会の開催などを通し、SGIと同大学は信頼と友情を深め、このほど環境展が開かれる運びとなった。
 会場となった付属高校は、同大学の付属高校として最も古い1914年の創立。今回の展示会は、創立100周年の佳節を記念するもので、同校のウェブサイトに展示の告知が大きく掲げられていることからも、その歓迎ぶりがうかがえる。
 「希望の種子」展はSGI会長の環境提言「地球革命への挑戦」(2002年)などをもとに制作された。持続可能な環境や社会の実現は、一人の人間の行動から始まり、それは心の変革から始まることを訴えている。
 メキシコは、これからの経済成長が期待され、世界から注目される一方、発展の裏返しとして環境意識の啓発が喫緊の課題になりつつある。そうした点からも、同国の未来を開きゆく名門校での同展の開催は、時宜に適った意義深いものであるといえよう。
 開会式で、創価学会平和委員会の寺崎議長が池田SGI会長のメッセージを代読した。
 「本展の最大の目的は、人間の心に巣くうエゴやあきらめの心を超克する希望の未来への種子を、自らの行動をもって身の周りに植えていきながら、地域や社会に平和と幸福の花を咲かせ、やがては世界に、プラスの現実変革の実りをもたらしていく――いわば、その日々の行動の積み重ねによって、『持続可能な地球社会』を築く担い手となる人々の輪を広げていくことにあります」
 一言一言に、じっと耳を傾ける生徒や教員たち。その真剣なまなざしが、メキシコの希望の未来を象徴しているかのようだった。
 また、グアダラハラ大学が擁する55の高校の教育システム全体を統括する、エスピノサ局長が登壇。「SGIは仏法を基調とした重要な社会団体であり、教育活動、環境保護平和運動を世界的に展開している」とたたえた。さらに、今回の環境展について「展示のメッセージは必ず、私たちの内面を変革しゆくきっかけになる」と期待を寄せた。
 そして、サラゴサ校長からSGI会長への「感謝状」が、代理の寺崎議長に手渡された。感謝状には、同大学のモットー「考え、そして働け」と共に、「『希望の種子』展の世界での開催をたたえて」と記されている。
 式典終了後、ホセ・マヌエル・フラード教授は語っていた。
 「光栄なことに、私は1981年の池田会長の講演を直接伺うことができました。私はその時のことを、生涯忘れません。メキシコ人以上に、メキシコのことを分かってくださっているのが、池田会長なのです」

   (聖教新聞 2014-02-14)