地平線を越えて・スタートライン 写真家 浅田政志さん 他

2014年2月22日(土)更新:4
池田大作SGI会長の平和提言選集 英語版が発刊】
セミナーではSGI会長の提言選集をめぐり、元国連事務次長のチョウドリ博士、国際平和教育研究所名誉創設者のリアドン氏、戸田研究所のウルバン所長が、それぞれの立場から意義や特徴を語った(ニューヨーク文化会館で)
 【ニューヨーク18日】『新しき人類社会と国連の使命――池田大作 平和提言選集』の英語版『平和のフォーラム――池田大作 国連提言集』(I・B・トーリス社刊)の出版記念セミナーが18日(現地時間)、アメリカのニューヨーク文化会館で開催された。セミナーでは、本書に序文を寄せた元国連事務次長のアンワルル・チョウドリ博士が記念講演。国際平和教育研究所名誉創設者のベティー・リアドン氏、戸田記念国際平和研究所のオリビエ・ウルバン所長が登壇した。

 「どうすれば国連はその価値を高めることができるのか、あるいは、どうすれば人類に寄与することができるのか。そうした課題について、池田会長は一貫して肯定的に論じ続けてこられました」
 「歴史上、これほど国連に焦点を当てた人は、ほかにいません」
 チョウドリ博士がこう語った通り、SGI会長は毎年の1・26「SGIの日」に寄せて発表した提言等の中で、平和創出のための”人類の議会”として国連に強い期待を寄せつつ、その機能の強化に向けて、人間主義の哲学に基づく具体的な方途を示してきた。
 初の平和提言から30周年の佳節を記念して戸田記念国際平和研究所は昨年、”国連に関する提言”をテーマ別に抜粋、編さんして一冊にまとめた。昨年秋に日本語版(潮出版社刊)が出版され、反響を呼んだ。
 英語版の発刊を記念した今回のセミナーには、学術界や教育界の関係者ら約60人を含む、およそ500人が参加。ニューヨークの厳しい寒さを吹き飛ばすような、熱気あふれるセミナーとなった。
 まず戸田研究所のウルバン所長が登壇し、本書の内容と特徴を紹介した。全4章の構成で、「平和構築」「女性と若者の声を活かす試み」「人権」「世界市民」「持続可能な開発」「核軍縮」など、幅広い論点・テーマを扱っている点に言及。国連が”平和のためのフォーラム”として機能するために何をするべきかについて、「本書を学びながら、皆さまと一緒に考えていきたい」と訴えた。
 続いて、チョウドリ博士がスピーチ。
 「このセミナーに集うことができ、大変にうれしい。ここは明るい表情、熱い思いに満ちた場所です。まれにみる魅力あふれる集いです。皆さんは、私にとってエネルギーの源なのです」――冒頭、参加者にそう呼び掛けると、万雷の拍手が沸き起こった。

   (聖教新聞 2014-02-22、以下同)


【地平線を越えて SGI会長との心の絆 フィリピン(中) 1991年】
《「宝石の国」に栄光あれ》
名誉学位記を受け取ったSGI会長は、心からの謝辞を述べた。
 「皆さまのご期待にお応えできるよう、これからも全力で、平和・文化・教育のために尽くしたい」
 「宝石の心の、宝石の国の未来に栄光あれ」
●「池田先生が、まさに名誉学位記を授章される時間帯に、空に大きな二重の虹が懸かったんです!その美しさは、私の目に鮮明に焼き付いています」
      ☆
●SGI会長は、入場すると真っ先にメンバーのもとへ歩み寄り、右手を胸に当てて、最敬礼。そして、「皆さん方の幸福と宿命転換、貴国の繁栄、ご先祖の追善のために、勤行をしましょう」と呼び掛け、皆で勤行・唱題を。
●女子部の真心の合唱に、SGI会長は、「こんな偉大な広布の娘をもって、私は世界一うれしい」「必ず、皆が“幸福の王女に”! 毎日、祈ります。一生、忘れません」と感謝を述べた。
●「合唱が終わると、池田先生、奥様が満面の笑みで拍手してくださったのを覚えています。あの時、先生は“いつも見守っているよ”と私たちに語り掛け、励ましてくださいました。そのことが、どれほど自身の人生の支えになったか分かりません」
      ☆
●「“広布のために、先生と共に生き抜きます”と誓うことができた瞬間でした。その後、先生に何としてもお応えしたいと、自身の使命の場所でベストを尽くしてきました」
●「師を求め抜く時、自身の無限の可能性を引き出せることを心から実感しています。
 フィリピンは貧富の格差など、まだまだ多くの問題を抱えています。だからこそ、私たちの姿を通して、仏法の人間主義を社会に広げていかなければならないと思うんです。
 それが、世界広宣流布を開いてくださった池田先生への報恩の道だと確信しています」
      ☆
●総会では、女子部の合唱の後、SGI会長がスピーチを。そのなかで、会長がフィリピンの友に贈った長編詩「民主の空 希望の太陽」が英語で朗読された。
 当時、牙城会として場内で任務に就いていたジョルダン・オンさん(本部長)は、こう振り返る。
 「詩が朗読されている間、池田先生は“これが私の思いだよ”と言われるかのようにメンバーを見つめておられました。
 この時、場内にあふれていた高揚感は、今でも忘れられません。生涯にわたって、『師弟不二の道』を歩もうと心から決意しました」
 総会で、SGI会長は力を込めて語った。
 「皆さまは、自らこのフィリピンの地で正法流布することを誓った、大切な『久遠元初の仏の使い』の方々です。仏の使いが不幸になるはずがない。絶対に幸福になります。そのために、生涯、御本尊と共に、生涯、SGIの同志と共に、勇気をもって人生を生き抜いていただきたい」
●「いよいよこれからが、私の本舞台ですから!」と流ちょうな日本語で話すオンさん。柔和な声には、強い確信の響きがあった。
 「91年の総会で、メンバーの心は池田先生にさらに近くなり、フィリピン広布は勢いを増しました。その勝利の方程式は、今も全く変わらないと思うんです。
 だから私は、これからも先生の弟子として、師と共に、同志と共に前進していきたいと決意しています。一人一人の幸福のために。そして、この国の未来のために――」
 「宝石の国」の天地で、SGI会長が絆を結んだ若き友が、今、フィリピン広布の中核として立ち上がっている。


【スタートライン 写真家 浅田政志さん】
《家族を見つめ続けて》
●家族の“仲の良さ”や“絆の強さ”が浅田さんの「家族写真」から伝わる。
 その原点には、学生時代に撮った“家族の事件”を再現した一枚がある。
●写真集『浅田家』は、父・母・兄との家族4人で、思い出と同じ設定で撮った写真と架空の設定になりきって撮影した写真を収録。写真集『NEW LIFE』は、兄の家族も巻き込んでにぎやかさを増し、そのユニークさや家族の愛情が、見る人の心をつかんでいる。
 また、家族を見つめる浅田さんのカメラは自分の家族以外にも向けられ、その企画は現在まで、「みんな家族」シリーズとして撮りためられている。
●印象的な家族について聞くと、「皆、印象に残っているので選べないですね」と。言葉に感慨が込もる。
東日本大震災の時、浅田さんは被災地で写真洗浄のボランティアを。津波に流され、自衛隊員が片付けを行う中で見つかった写真を、集め、持ち主に届けられるよう洗浄する。その中で、強く実感したことがある。
●「生きていられたものの、全部をなくしてしまった。その状況の中で、写真が一枚見つかると、すごくうれしそうでした。写真と一緒に記憶が蘇るんです。
 それを見て、人は非日常や一つの区切りの時に、自分の大切な何かを確認し、自分の存在を証明するために、写真を見たくなるんだと思ったんです。写真の持つ、一番大きな感動はそこにある、と」
デジタルカメラも使うが、「家族写真を撮る時はフィルムの方が合っている」と浅田さんは語る。ペンタックスの愛機の感触を確かめる笑顔が印象的だ。