なかなかさんざんとだにも申せしかばたすかるへんもや候いなん


或は信じ或は伏し或は随い或は従う但だ名のみ之を仮りて心中に染まざる信心薄き者は設い千劫をば経ずとも或は一無間或は二無間乃至十百無間疑無からん者か是を免れんと欲せば各薬王楽法(ぎょうぼう)の如く臂を焼き皮を剥ぎ雪山国王等の如く身を投げ心を仕えよ、若し爾(しか)らずんば五体を地に投げ偏(※1)身に汗を流せ、若し爾らずんば珍宝を以て仏前に積め若し爾らずんば奴婢(ぬび)と為って持者(※2)に奉(つか)えよ
(顕立正意抄p537)

(※1)正しい「へん」はぎょうにんべん「彳」
(※2)持者=師匠



人のおほくきかんところにて人をけうくんせんよりも我が身をけうくんあるべし
(上野殿御返事p1540)