随筆 我らの勝利の大道 3 創価文化の輝き


偉大な師と共に歩む人生には、どんな王国の貴族よりも誇り高く、幸福の心の宮殿が輝いていた。


世の中に、いかに憎悪や嫉妬や堕落や裏切り等々、「醜悪」なるものが溢れていようが、創価の勇者は、昂然(こうぜん)と胸を張って、世界を美しくしていくのだ。そのために、友情を広げよう!誠実を尽くそう!正義を貫こう!汝自身の生命の宝を最高に光り輝かせて、生き抜くのだ!その人生に勝る美はない。


地道に耕された信頼と友誼(ゆうぎ)の大地にこそ、いかなる嵐にも揺るがぬ平和の大樹が林立するのだ。


「信心即勝利」「鍛練即成長」「労苦即栄光」


御聖訓には「隠れての信あれば顕れての徳あるなり」(P1527)と仰せである。誰も知らぬ、喝采のない舞台で、どれほど祈りを込め、どれほど苦労を惜しまず、どれほど努力の限りを尽くしてくれているか。戸田先生と私の「手作り」の音楽隊は、常に真剣勝負だ。一心不乱である。だからこそ、その渾身の演奏は万人の胸を打つ。諸天も揺り動かし、勝利へ勝利へ、仏の陣列の威光勢力を、いやましていくのだ。


「力強い演技で人びとを勇気づける姿は、平和の天使そのものです」と、敬愛する南米ボリビアの女性リーダーも最大の讃辞を送ってくださった。広宣流布という、世界で一番、崇高な目的をもつ鼓笛隊である。その使命と目的を自覚した時、思ってもみなかった力が生まれる。世界的なバイオリン奏者であるメニューイン氏は、「偉大な曲は、“それぞれの偉大さ”を備えています」と語っておられた。


一日一日、自分自身を励まし、そして友と励まし合いながら、青春の晴れ舞台でも、広布の大舞台でも、伸びやかに充実と向上の劇を乱舞していただきたい。「芸術はわれわれに立ちどまってはならないと命じているのだ」とは、ベートーベンの至言である。
わが生命を、一生懸命に咲かせ切って生きる。それ自体が芸術の傑作となる。


厳寒の冬のような逆境にあっても絶対に負けない。朗らかに逞しく、家族のため、友のため、地域のため、社会のため、祈り、活動を続けているのが、わが創価の女性たちである。


「冬は必ず春となる」(P1253)との御金言を主題とする、希望の劇場であるといってもよい。一人ひとりが常楽我浄のドラマの主役である。


「責任」即「勇気」だ。


「迦葉尊者にあらずとも舞をもまいぬべし、舎利ほつにあらねども立って踊りぬべし、上行菩薩の大地よりいで給いしには踊りてこそ出で給いしか」(P1300)宇宙の本源の法則に則って、芸術の「結合の力」を発揮しゆく創造的生命は、「歓喜の中の大歓喜」に躍動していく


ともあれ、広宣流布は、万年の彼方まで人類の未来に「責任」を果たしゆく聖業である。わが友よ、この尊極の使命の舞に、喜び勇んで打って出ようではないか!


「お前は、お前自身のための人間であってはならない。ただ、他の人のための人間なのだ」―ベートーベン


「命がけで求めないと先人の苦闘の本当の心境が分からない」「一切の根源にあるものをつかみたい」―平山画伯
仏法の「不惜身命」にも通ずる気迫であられた。求道心みなぎる芸術、そして戦いの心が脈打つ文化こそが、何ものにも朽ちない不滅の輝きを放つのだ。


君たちのたゆまぬ挑戦の勇姿が、私たちの何よりの誉れである。


人生も
また青春も
悔いはなき
魂(こころ)の舞の
君の勝利を


(2010-01-21 聖経新聞)