付ける薬がないとはこのことだ

サイコパスは自分が他人にいい印象を与える能力にたけていて、被害者のほうが嘘つきのように見せかける。─Robert D. Hare 『WITHOUT CONSCIENCE』
(『サイコパスのすべて 元弁護士 山崎正友の「捕食」人生』中田光彦 潮出版社 以下同)
サイコパスはここに至っても、無反省なままだ。最後まで自分を正当化し、被害者は自分であると思い込んでいる。付ける薬がないとはこのことだ。
■そもそもサイコパスと呼ばれる者たちが、自らの利益と関係ないところで動くことは100パーセントありえない。ヘア博士も、「サイコパスは、そこから何が手に入るか、どれくらいコストがかかるかだけを判断する」と指摘しているとおりだ。
サイコパスは他の人々をあざけることになんのためらいもない。不運な人々、精神的または肉体的ハンディキャップを背負った人々に対してさえそうなのである。
■短気、頭に血が上りやすいなどの言葉で説明できる。サイコパスは、欲求不満、失敗、批判には暴力的な行動や脅し、言葉による反撃などで反応しがちだ。ささいなことで攻撃的になる

サイコパス反社会性人格障害を中心としながらも、自己愛性などの人格障害を併せもつ場合が多い。
(『サイコパスの犯罪 元弁護士 山崎正友の心の闇』 中田光彦 潮出版社 以下同)
サイコパスにとって、世の中は巨大な自動販売機であり、しかも彼らはコインを入れずに品物を得ようとする。人間関係においては、他者を見下し、貪欲で、他人の財産やアイデアを自分のものとし、そうする権利が自分にはあると思っている。─ロバート・I・サイモン 『邪悪な夢』
サイコパスは病的なまでの自尊心あるいは自己愛の持ち主で、極端に利己的だ。他にも、誇大妄想、無鉄砲、度を超した野心、人を見下した態度、褒められるといい気になりすぎることが特徴に挙げられる─同
サイコパスは道徳律をもたず、他人も自分と同じ欲望に生きていると思っているため、他人の道徳的、倫理的資質に思いをおよぼすことができない。─同
■彼のコメントの大部分が、サイコパスに見られる典型的な性質を表している。事実がすでに明らかであるにもかかわらす、安易に現実を歪曲する
■人間のナイーブな点を、平気で足蹴にできる感覚は、まさしくサイコパスならではの感覚であろう。
■二面的性格をもつために、自分より立場の弱いものには感情をあらわにする。自分の思ったとおりにいかないと、イライラする。
サイコパスは平気で人を裏切り、しかも何の罪悪も感じない。その上困ったことに、自分の行動の責任を受け入れることができない。そのため、まるで自分が“被害者”であるかのように、見事に振る舞う
■行動は一見、計画的に見える半面、衝動的だ。彼の行動の根にあるのは、底の浅い反応であることが多い。思慮分別のある人間なら決してしないと思われる行動を平気で行う。
彼は自分が批判されることをけっして受け付けようとしない。自分の行動はつねに正しいと信じている。批判されると衝動的に反応する。復讐心に基づく行動も、サイコパスの顕著な特徴だ。
■本人を目の前にしてなら口が裂けてもいえないような汚い言葉を使って、弁明に努めている。相手に合わせてクルクルと都合のいいように主張を変える
■傲慢であるがゆえに、自省するということがない。自分の行動に責任を受け入れることができず、相手を逆恨みする。幼児性が抜けないまま大人になったようなものだ。

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サイコパスのひとつに「空想虚言者」という類型がある(E・クレペリン)
《想像力が異常に旺盛で、空想を現実よりも優先する》
一見才能があり博学で地理・歴史・技術・医学など、何くれとなく通じていて話題が豊富であるが、よく調べるとその知識は他人の話からの寄せ集めである。
《弁舌が淀みなく、当意即妙の応答がうまい》
好んで難解な外来語や人を脅かす言説をなす。
《人の心を操り、人気を集め、注目を浴びることに長けている》
自己中心の空想に陶酔して、他人の批判を許さない。自ら嘘をついて、いつのまにかその嘘を自分でも信じこんでしまうのである。
(goo Wikipediaより)