「信仰者の生き方」と「先生のお心」

【新・人間革命 福光 五十五】
山本伸一は、仏法の厳しき因果の理法を知ってほしいと願いながら、信仰者の生き方について語っていった。
「信心三十年の私の結論は、信仰という根本の生き方においては、あくまでも純粋に、真面目に、御書に仰せのままに、突き進んでいかねばならないということであります。
また、人生を大きく左右するのは、福運です。その福運を積むうえで大事なのは、感謝の一念です。
同じように学会活動をしていても、不平不満を言いながらでは、福運を消してしまう。
それに対して、“今日も仏の使いとして働ける!”と、御本尊、大聖人に感謝し、信心を教えてくれた学会に感謝していくならば、歓喜の世界が開かれる。そして、その心が、功徳、福運につながるんです。
私は、東北の皆さんを尊敬しております。
それは、どんな困難にも負けない粘り強さ、不屈の“負けじ魂”があるからです。皆さんには、大難、大苦に打ちひしがれることなく、広宣流布のために、敢然と立ち上がる真性の強さがある。その力が、自身を三世にわたって永遠に輝かせ、愛する郷土を寂光土へと転じていく“福光(ふっこう)”となります。
私は、かつて広宣流布の総仕上げを東北の皆さんに託しました。いよいよ“負けじ魂”を燃やし、総仕上げの旗頭として、威風堂々と立ち上がってください。時は“今”です」
それから伸一は、一人ひとりに、視線を注ぐように、場内を見渡しながら言った。
「私は、わが同志が一人も漏れなく、『学会員として、悔いなく、最高に有意義な人生を生き抜いた』と胸を張って言える、人間革命と幸福生活の実証を示していただきたいと、日々、祈り念じております。それが、私の最大唯一の願いなんです。
そのたむに私は、いかなる努力も、苦闘も惜しみません。皆さん方を守るために、命を張って戦います。働いて働いて、働き抜きます。皆さんの今までの労に報いたいんです」
伸一の心を知り、皆が瞳を潤ませた。 (聖教新聞 2011-11-05)

11月5日更新:3