深く信心を発して日夜朝暮に又懈らず磨くべし

2011年12月14日(水)更新:2
【名字の言】
今から100年前の12月14日、探検家アムンゼンが人類で初めて南極点に到達した。その最大の勝因は「綿密な準備」にある
南極大陸の地形や気候を徹底して研究。一つ一つ計画を立てていった。基地の場所、ルート、食料、燃料、服装、物資の輸送手段、壊血病対策……。そして、計画書の最後に「一月二五日に極点旅行から帰還する」と記した
彼が目標を果たし帰還したのは、まさに1月25日だった。彼は語る。「完全な準備のあるところに常に勝利がある。人はこれを“幸運”という。不十分な準備しかないところに必ず失敗がある。これが“不運”といわれるものである」 (『南極点』中田修訳、朝日文庫
きのうと同じきょうはない。人は皆、“初めての挑戦”を繰り返しながら生きる。人生自体が“未知への探検”の連続といえる。むろん失敗もある。しかし、それを「不運」の一言で済ませては成長はない。「何が足りなかったのか」を深く学んでこそ、次には勝つことができる。
「深く信心を発(おこ)して日夜朝暮に又懈(おこた)らず磨くべし」(御書384ページ)と御聖訓。自身を鍛える日々の信行の実践こそ、最後に人生を勝つための“最高の準備”だ。その“頂(いただき)”を目指して、粘り強く成長の坂を上りたい。 (聖教新聞 2011-12-04)