山口の男性は、皆、ナイト(騎士)であることがよくわかりました

2011年12月15日(木)更新:3
【新・人間革命 共戦 二十八】
 山本伸一は、壮年たちに向かって言った。
 「どうか壮年幹部の皆さんは、ご婦人への気遣い、配慮を、常に心がけていただきたい。
 顔を合わせた時には、壮年の方から先に、『お世話になります』『いつも、本当にありがとうございます』と、丁重にあいさつするんです。
 また、たとえば、会合や打ち合わせを行う場合も、婦人の帰宅が遅くならないように、少し早めに終わるとか、場合によっては、壮年だけの会合にして、婦人には休んでいただくことも必要です。
 壮年と婦人で会合を開いたあとも、『清掃は、壮年でしますから、ご婦人は早くお帰りください』と言うぐらいの配慮があっても、いいんじゃないですか。賛成の人?」
 皆が手をあげた。
 「山口の男性は、皆、ナイト(騎士)であることがよくわかりました。これで山口は、新しい創価学会の模範となるでしょう」
 会場は、笑いに包まれた。
 それから伸一は、山口開拓指導を共に戦った草創の同志に語りかけた。
 「当時、四十代、五十代であった方々が、今は六十代、七十代となり、人生の総仕上げの時代に入った。したがって、“総仕上げ”とは、いかなる生き方を意味するのか、少しお話しさせていただきます。
 先ほども申し上げましたが、第一に、報恩感謝の思いで、命ある限り、広宣流布に生き抜き、信仰を完結させることです。正役職から退くことはあっても、信心には引退も、卒業もありません。“去って去らず”です。
 そうでなければ、これまでの決意も誓いも、人にも訴えてきたことも、結局は、すべて嘘になってしまう。後退の姿を見れば、多くの後輩が失望し、落胆します。そして、それは、仏法への不信の因にもなっていきます。
 『受くるは・やすく持つはかたし・さる間・成仏は持つにあり』(御書一一三六ページ)と大聖人が仰せのように、最後まで、いよいよ信心の炎を燃え上がらせていくんです」 (聖教新聞 2011-12-15)