「自分への挑戦」に勝った人が勝利者

2011年12月17日(土)更新:1
【未来部と共に学ぶ 名誉会長 希望の語らい 18】
[質問 大学進学について悩んでいます。]
 出た学校によって、自分の一生が、すべて決まるわけではない。
 むしろ、自分が「どのように生きるか」という強さ、深さが大事です。その強さ、深さの分だけ、満足と充実の人生を生きていけるものです。
 終戦後の混乱期、私が勤めていた戸田先生の会社は、破産状態だった。
 しかし、ある先輩が「どんな事態に直面しても、『人生、当たって砕けろ』の精神で行け!」と言ったことが、頭に残っている。
 単純な言葉のようだが、人生の大事な真実を教えている。
 「当たって砕けろ」という勇気があれば、必ず何らかの道が開けるものです。
 「出身校で決まる」のではない。「自分という人間」で決まる。有名校に行ったから幸福か。そうは絶対に言えない。
また、いわゆる二流、三流校に行ったから敗北者か。そんなことは絶対に言えない。小学校を出ただけで偉くなった人は、いっぱいいる。
 要するに、「自分への挑戦」に勝った人が勝利者であり、幸福になれるのです。これが根本です。
 だから今、「勉強ができない」「成績が悪い」からといって、受験に挑戦しないというのは、情けないことです。
 挑戦する「心」が、挑戦する「人間」をつくる。
 そして、その挑戦がどんな結果になろうが、そこに残った「充実感」を誇りとしていきなさい。
          ☆
 大学に行きたいのなら、夜学に行ってもいいし、通信教育もあるし、あとは自分の努力しだいです。
 アルバイトをして自分で学費をかせいで大学に行ってもよい。人生には、さまざまな交錯した事情がある。思いどおりにいかないこともある。社会もまた同じである。要は、それに負けないことだ。
 長い人生です。希望どおりにいくとはかぎらない。願いどおりにいかない場合が多いのが現実でしょう。
 だからこそ、そこに「人生の戦い」があり、「自分との葛藤」がある。
 いかにして自分として満足できる「栄光の山」に、たどり着くか。その挑戦が人生です。
 今は奨学金の制度もある。頑張れば、さまざまな奨学制度を利用することもできる。
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行きたいのであれば、勉強をしなさい。勝つためには努力が必要だ。人の何倍も勉強をしなさい。
 遊びや空想ではない。
 「ああ、一晩たったら、英語を話せるようになっていたらな」とか、「遊びながら秀才になる方法」なんて、絶対にない。
 努力なくして偉大な業績は残せない。「学問に王道なし」です。皆が驚くほど勉強しなさい。これが根本の考え方です。そして、その努力が、青春時代の尊い、充実した思い出として残るでしょう。それが青春の勲章です。 〈『青春対話2』から〉 (聖教新聞 2011-12-17)