油断排して無事故の情報管理

2012年1月16日(月)更新:1
【社説】
 IT(情報技術)化が進む昨今、広布の活動においても、さまざまな資料など、パソコンやインターネットを多用するようになった。
 13日、JAXA宇宙航空研究開発機構)の職員の端末がコンピューターウイルスに感染し、情報漏えいが発生したとの発表があったが、私たちも「情報管理」には細心の注意を払っていきたい。
 必要のない時は、パソコンの電源を落とし、インターネット接続を切る。市販のセキュリティーソフトやセキュリティーサービスを利用して、万全の態勢をとるなど、基本に徹することが、情報流出の危険防止のための第一歩となろう。

〈紛失・誤操作が漏えいの主因〉
 また、「Winny」などのファイル共有ソフトにより、情報が漏えいした事件が相次いでいる。こうしたソフトがパソコンに入っていると、いつの間にかウイルスに感染し、データを流出させる原因にもなる。ファイル共有ソフトは原則、使用しないよう心掛けたい。
 調査によれば、情報漏えいの原因として、情報機器の「紛失・置き忘れ」や「盗難」、メールやファクスの誤送信といった「誤操作」などのヒューマンエラーによるものが、最も高い割合を占める。ノートパソコンや携帯電話などは、外出先で紛失したり、窃盗に遭ったりしないよう、注意を怠らないことだ。
 また近年、USBメモリーやSDカードなどの記憶媒体の紛失も増えている。大切なデータは、パスワードで保護するなど厳重な対策を図っておこう。
 情報機器のみならず、書類やメモ、ノートなどをコピー機に忘れたり、かばんごと飲食店などに置き忘れたといった事例もある。盗難やひったくりにも十分気を付けていきたい。

〈「革命的警戒心」を忘れず〉
 特に、多くの情報を共有する立場にある学会のリーダーは、責任を果たすためにも、管理を厳重に。会員のプライバシーについても、どんなに近しい相手であっても、絶対に伝えてはならない原則を厳守したい。
 日蓮大聖人は、人生の試練と戦う門下に対し、「かまへて・かまへて御用心候べし」(御書1133ページ)、「さきざきよりも百千万億倍・御用心あるべし」(同1169ページ)と、断じて油断をしないよう、こまやかに注意を促された。
 この「革命的警戒心」を忘れず、絶対無事故の情報管理を念頭に置き、この1年を勝ち進もう。 (聖教新聞 2012-01-16)