広宣流布は信念による言論戦

2012年3月5日(月)更新:4
【社説】
 「きょうは『言葉の力』を感じました」――札幌市清田区で行われた北海道青年部の「青年主張大会」で、来賓として参加した大手新聞社の前論説主幹が語っていた。「皆さんは努力しておられるから、言葉にも説得力があるのだと思います」
 氏によると、現代は「言葉の力」が失われつつある時代だという。インターネットの普及などにより、言葉を使う機会は増えている。しかし、その言葉の中身はどうか。人を中傷する言葉、デマの吹聴など、言葉自体が乱れている。政治家ら大人の言葉も、無責任で軽くなっている。そして、言葉が乱れると、人心も乱れ、社会も乱れていく――と。

〈心を通わせる言葉の力〉
 「そうした中、きょうの青年の主張のような、互いに心を通わせる言葉は、非常に大事です。尊い言論の力です。ぜひ、今後も続けていただきたい」
 「心を通わせる言葉」――まさに、学会が広げてきた対話運動、言論活動の核心でもある。
 日蓮大聖人は「言と云うは心の思いを響かして声を顕すを云うなり」(御書563ページ)と仰せである。戸田城聖第2代会長も「信なき言論は煙のごとし」と言った。自身の心にいかなる思想・哲学があるか。信念があるか。それによって、言葉の力は重くもなれば、軽くもなる。
 創価の対話運動は、仏法思想の核である“いかなる人にも無限の可能性がある”との絶対の信念から発するものだ。そして、そこから、どこまでも相手を信じ、友のために尽くす真心が生まれる。
 また、だからこそ、人間の生命を軽んじる思想に対しては、徹底的に言論で戦う。人々の幸福を目指すゆえに、人々を不幸に陥れる思想とは、妥協せずに戦い抜く。
 単なる道徳論を超えた、確たる哲学と信念に基づく「心の思い」を響かせ、通わせるのが創価の言論戦だ。

〈確たる平和哲学に立脚して〉
 今年に入り、全国各地で「創価青年セミナー」や「青年主張大会」が開催されてきた。
 仏法の平和哲学を真剣に学び、明確な目標を持ちながら、自分自身の手でつかんだ体験を、若者たちが懸命に語っている。社会変革への自身の主張を、堂々と訴えている。こうした姿に、冒頭の識者のように、人々は明日への希望を見いだすのであろう。
 広宣流布は言論戦である。我らは、最高の哲学を堂々と掲げ、わが信念を、わが希望を、誇らかに語っていきたい。  (聖教新聞 2012-03-05)