偉大な文学は、大きな精神的苦悩を通してのみ生まれる

2012年3月8日(木)更新:2
【名字の言】
 偉大な文学は、大きな精神的苦悩を通してのみ生まれる――こう語ったのは、19世紀スイスの哲学者ヒルティだ
 彼は、14世紀イタリアの詩人ダンテに深く共鳴。ダンテの主著『神曲』が地獄、煉獄、天国の3界をめぐる旅であることを通し、「苦悩なしに詩的感動の真の源泉は開かれることなく、真正な芸術の天国に行きつくためには、詩人みずからが、地獄と煉獄とを通過している必要があります」(秋山英夫訳『ヒルティ著作集6』白水社)と述べている
 本紙連載中の「民衆の歌声」では、池田名誉会長と奏でた各方面の歌の歴史を紹介している。1978年(昭和53年)当時、宗門の僧らは、師弟を離間させるため、学会員にいわれなき非難・中傷を浴びせた。翌年、名誉会長は第3代会長を辞任。この最も厳しい時代に、数々の不滅の歌が作られた
 3日の本部幹部会。東北の同志が大合唱した方面歌「青葉の誓い」も、その一つ。この歌を口ずさみ、暗夜の冬の試練と闘い続けてきた被災地の友。その一日一日は、黄金の師弟の共戦譜として永遠に輝いていくことだろう。これまでも、そして、これからも
 春の桜から青葉の季節へと進む東北の歌声は、全ての人に勇気と希望を贈る感動の歌声だった。 (聖教新聞 2012-03-08)