池田博士は人間の蘇生へ行動 友愛の絆を創出する指導者

2012年3月30日(金)更新:5
ボリビア 私立サンタクルス工科大学の授与式から カルバロ総長の授与の辞】
 「南米大陸の心臓部」と呼ばれるボリビアの、私立サンタクルス工科大学の運営協議会、評議員会、理事会、教職員、学生を代表し、本学の最上位の学位である「名誉博士号」を池田大作博士に授与させていただきますことは、大変な栄誉であります。
 本学は17年の歴史を有し、経営学部、科学技術学部、法・社会学学部において、幅広い教養と科学技術の知識、確固たる価値観を兼ね備えたプロフェッショナルを育成するという崇高な事業を推進してまいりました。名誉博士号の性質と、それに要求されるレベルの厳格さに鑑み、本日の授与式は、わが大学の歴史において、特別な出来事なのであります。
 科学技術が進歩し、人々がより良い生活への機会を求め、我々の社会の大部分を物質主義が支配している21世紀において、新しい人間主義を目指した池田博士の不断のご尽力とリーダーシップは傑出しております。
 池田博士はご自身の活動と思想によって、万物の基軸たる人間の救済、蘇生、そして、人間の存在意義を見直すことを促進されています。博士の講演や著作に触れる時、私どもは非人間化し、個人主義化した社会に飲み込まれ、侮辱され、屈服させられた人々のために、具体的な行動を起こしたいとの思いに駆られます。
 さらに、そうした講演や著作は、知性と情緒を兼ね備え、かつ理性的で、とりわけ精神的な存在であるところの人間の尊厳を取り戻すように、私たちの意識を喚起し、それにふさわしい行動を起こさせてくれるのです。
 池田博士はご自身の考察を通して、男性にも女性にも、踏みにじられた人間性を取り戻すよう訴えています。
一切差別がなく、基本的人権が認められ、社会に対する義務を有した市民であると感じる確かさと、至高の存在に対する信仰を持った新しい人間をつくり上げていくよう求めているのです。
 成功裏に自己実現を達成するためには、すべての個人に自由とチャンスを保障することが必要です。自己実現において決定的なことは、教育の権利を得ることであるのは疑いありません。
 教育は、池田博士が生涯にわたって追求されてきた改革運動の一つであり、もし博士が教育事業に成功を収めていなかったとしたら、本日、私たちは、その改革運動の成果の一つである創価大学に、このように集うことはできなかったでしょう。
 池田大作博士は、その模範の業績と人間主義によって、私立サンタクルス工科大学の使命と理念を体現されています。それらは、「進取と貢献の教育」という本学のモットーに要約されています。
 今日、私立サンタクルス工科大学は、思想、知識、人間主義、国内外の出来事の分析、開発途上国の青年の総合教育の殿堂として、増大する政治・経済・社会的な変化を前に、現在と未来の世代に恩恵を与えられるよう、私たちの環境を変える可能性が存在することを認識しています。その一つの模範が、人間が調和し平和に生きることを希求された池田博士の間断なきご闘争です。
 実際、平和と友愛の絆の創出を目指す世界的リーダーとしての池田大作博士の人生は、示唆に富み、私たちの学生・教職員・その他、大学に携わる人々や指導者にとっての行動の模範であります。向上心、努力、粘り強さ、真実性、卓越した奉仕に貫かれた博士のご行動は、まさに人類の歴史における偉業なのであります。
 これらの美徳は、博士の哲学的また教育的な著作や、博士の人間主義の思想と行動に表れており、それ故、創価学会インタナショナル会長という重要な立場を担われるようになり、創価大学を創立されるに至ったことは明らかであります。
 本日の荘厳な式典においても、山本学長をはじめとする教職員ならびに学生の皆さま方は、私どもを温かく迎え入れてくださいました。
 私立サンタクルス工科大学の学生・教職員一同を代表し、池田大作博士への「名誉博士」の学位記、ならびに学位記の盾、記念メダル、決議書を、山本学長に授与させていただきます。
 どうぞ、池田博士に、私どもが博士のご健勝をお祈り申し上げておりますことをお伝えください。
 また、博士が開始され、展開してこられた事業は何世代にもわたる人類の遺産であり、人類に対する計り知れない貴重な貢献であることをお伝えください。
 さらに、現在と未来の人類のため、そして正義と基本的人権のための池田博士の不断のご闘争の成果は、永久に賞讃されると確信しておりますことをお伝えください。
 本日は、誠にありがとうございました。 (聖教新聞 2012-03-30)