「人類に平和をもたらす卓見」「精神の危機を打開する方途」

2012年4月4日(水)更新:1
【中国・広東省で池田思想の学術会議 韶関学院、広東省社会科学院などが共催 池田名誉会長がメッセージ「調和を共生を生命尊厳の思想で」】
 中国・韶関(しょうかん)学院と広東省社会科学院などの共催による池田思想学術シンポジウムが3月24日、「21世紀の生命尊厳を目指して」をテーマに広東省・韶関市の韶関学院で開催された。これには、気鋭の学識者や来賓をはじめ300人が出席。人類が直面する地球的問題群に立ち向かう根本視座として、池田大作名誉会長が唱える生命尊厳の思想に注目し、活発な議論を交わした。
 「本日のシンポジウムの開催は、中日文化交流における一大慶事であります!」
 開幕式の冒頭、主催者である韶関学院の曾崢(そうそう)党委書記が喜びを込めてあいさつすると、会場が拍手で沸いた。
 日本と中国、さらには世界をつないできた池田名誉会長の思想と行動。広東省教育庁の魏中林(ぎちゅうりん)副庁長は今回のシンポジウムに寄せたメッセージで、その意義をこう綴っている。
 「今世紀、池田大作思想の研究は、中日文化交流における重要な鍵となりました。特に『生命の尊厳』は、世界の隅々まで、そして一人一人の心のなかに届けられるべき思想でありましょう」
 300人の参加者が見守るなか、曾書記はさらに「生命は無上の尊いもの」とする名誉会長の視点は、「東洋文化智慧の結晶」であると洞察。「人類の平和につながる卓見である」と讃えた。
 続いて広東省社会科学院の梁桂全(りょうけいぜん)院長が、歓迎のあいさつを。
 工業革命を達成して以来、人類は巨大な生産力と富を得てきたが、その一方で、特に現代において、生命の価値の低下や生態系の破壊を引き起こした“精神の危機”が喫緊の課題となっていると指摘。その危機を打開する方途は名誉会長が提唱し続けてきた「生命尊厳」を根本思想としていく以外になく、「創価教育の思想は、まさに現代人類文明の灯台」なのだと力説した。
 ここで香港SGI創価学会インタナショナル)の李剛寿(レイゴンサウ)名誉理事長が、名誉会長のメッセージを代読。
 そのなかで名誉会長は、甚大な被害をもたらした東日本大震災に言及しつつ、復興へ力強く立ち上がる被災者の姿こそが、人間生命の強靭さと尊厳性を示すものであると指摘。
 科学技術の発展に伴って顕著になった物質至上主義や、格差の拡大、環境破壊などの問題群を克服し、調和と共生の地球社会を築くために、人類は、東洋に脈打つ生命尊厳の思想に今一度、立ち返るべきだと訴えた。 (聖教新聞 2012-04-04)