授章の辞「生命尊厳の新時代を開く崇高な理想を共有したい」

2012年4月12日(木)更新:1
【台湾 台北海洋技術学院から 池田大作SGI会長に名誉教授称号】
 台湾の台北海洋技術学院から、創価大学創立者池田大作SGI(創価学会インタナショナル)会長に「名誉教授」称号が贈られた。SGI会長の奉仕の精神と平和・文化・教育への貢献を讃えたもの。授章式は11日、東京・八王子市の創大本部棟で挙行され、同学院の劉廷揚学長一行が出席。証書が山本創大学長に託された。またSGI会長が一行に漢詩を贈った。
 「21世紀の人類にとって、海事教育こそ最も重要です。海洋資源は限られています。覇権闘争の的となってきた海を、平和をつくる舞台にしていかなければなりません。
 わが学院は、海事教育と平和教育の結合を志向しています。そのために、私は池田先生の平和と文化の思想を学びたいのです」
 桜花爛漫の日本を訪れた劉学長。その一言一言には、平和創出の理念を求める熱情がほとばしっていた。
 台北海洋技術学院は、海事教育を特色とした台湾の名門私立大学である。
 1966年、「中国海事専科学校」として開校。海事や商業の分野で多彩な人材を育成し、社会の発展をけん引してきた。
 現在、台北市新北市にキャンパスを構え、航海、国際貿易・経営管理など12学部に約5300人が在籍。2010年に就任した劉学長のリーダーシップのもと、実務性、応用性、研究性を備えた最高学府として力強い前進を続けている。
 劉学長は、1999年の台湾大地震の際、復興支援に全力を尽くす台湾SGIの活動に共感し、SGI会長の理念に触れた。
 劉学長は、学長として大学の未来を展望するために、世界の識者の著作をむさぼるように読んだ。その中で、ひときわ強く共鳴したのが、池田SGI会長の哲学であった。
 学生のための大学をつくり、平和に貢献する人材を育てたいと願う劉学長。
 “青年こそ未来である”“学生の無限の可能性をどこまでも信じて引き出す”“生命の尊厳と暴力の否定”――SGI会長の教育思想と実践こそ、劉学長の求める模範の理念・行動であった。劉学長は研さんを重ね、先月、中国文化大学で行われた「池田大作平和思想研究フォーラム」でも論文を発表。SGI会長の言葉を引用し、自身の教育論について述べている。
 また、キャンパスでは、2010年に環境展示「希望の種子――持続可能性のビジョンと変革へのステップ」などを開催。SGI会長の著作を大学の図書館に収蔵している。学生にSGI会長の理念を学んでほしいとの劉学長の思いの発露であった。
 大学の発展のため、人類の未来のために、池田先生から学びたい――劉学長はSGI会長を名誉教授に招聘することを推進。評議会の厳正な審査を経て、授章が決定した。
 授与式に先立ち、劉学長は創大本部棟で山本学長らと懇談。SGI会長から贈られた漢詩を手に語った。
 「感激しました。池田先生に、教育者としての原点を再確認させていただきました。先生の励ましを胸に前進していきたい」
 会場に入り、式典の幕が開けると、劉学長は「池田先生の理念を学び、教員・学生と共々に成長してまいります」と高らかに授章の辞を読み上げる。 (聖教新聞 2012-04-12)