行学二道に徹する誉れの人生

2012年4月28日(土)更新:3
【社説】
 きょう4月28日は「立宗の日」。1253年(建長5年)のこの日、日蓮大聖人は「南無妙法蓮華経」こそが末法の全民衆を救う大法であることを宣言され、妙法流布に一人立たれた。
 大聖人は立宗を決意されるにあたり、深い思索と熟慮を重ねられた。その際の御心境を「開目抄」につづられている。
 ――末法衆生が悪道に堕ちる原因は、ひとえに邪義を広める悪僧にある。このことを一言でも言えば、必ず難が競い起こる。もしも難を恐れて言わなければ、民衆の苦悩を放置することになり、無慈悲の謗りを免れない――。

〈全民衆の幸福のために〉
 大聖人は、法華経・涅槃経等の経文に照らして、法華経の行者に三障四魔が必ず競い起こることを覚悟の上で、「二辺の中には・いうべし」(御書200ページ)と決意されたのである。そこには、苦しみにあえぐ人々に、救いの手を差し伸べずにはいられないとの、大聖人の大慈悲の心がほとばしる。
 立宗宣言以降、大聖人の御生涯は、襲撃や流罪など、大難との戦いの連続であった。それは、「山に山をかさね波に波をたたみ難に難を加へ非に非をますべし」(同202ページ)等と記されているように、過酷なものであった。しかし、大聖人は全民衆の幸福を願い、広宣流布への大闘争を貫かれたのである。
 この大聖人の御精神を現代によみがえらせたのが創価学会であり、三代の会長にほかならない。
 特に、第3代の池田名誉会長の不惜身命の戦いによって、仏法は192カ国・地域にまで発展。その原動力となったのが、戸田城聖第2代会長の発願で60年前のきょう、発刊された『日蓮大聖人御書全集(御書)』である。

〈偉大な「戦う魂」が脈動〉
 学会は御書を根本に、徹して「行学の二道」(同1361ページ)に励んできた。大聖人の仰せ通りに実践してきたことが、学会の大発展と邪宗門の衰退を明確に分けたのである。
 名誉会長は、「人間を苦しめる邪悪を打ち倒し、全民衆を幸福にせんとされた、日蓮大聖人の偉大な『戦う魂』が燃え、脈動しているのが御書である。この御書の実践者は、菩薩であり、仏になりゆく絶対に強き人びとなのだ」(随筆 人間世紀の光)とつづっている。
 私たちは、全人類を幸福にしようという大聖人の「立宗の心」を受け継ぎ、広布の大願に生き抜きたい。 (聖教新聞 2012-04-28)