ここから船出だ 私とともに

2012年9月2日(日)更新:5
【池田名誉会長 桂冠詩人の世界 「平和月間」を驀進する神奈川 ここから船出だ 私とともに】
 詩人は 海を見ていた 埠頭に立って 夜明けを待った
 世紀の海は 薄明(はくめい)に包まれ 碧(あお)き海に 金の光が走った
 波間より しらとりは天高く舞い 船は 汽笛を響かせ 船体を紅に染めて 大洋に向かう
 ああ 神奈川に 元初の旭日は昇った その光は 詩人の胸に燦々と降り注ぎ あの街々を 愛する友の家々を あなたたちの笑みの顔を 生きいきと照らした
 時代は 今や 民衆が主役の座を回復せんとし 権威 権力 はたまた 金力 財力に 人々が追従する時代は 終わりを告げようとしている さらに 理論や弁舌の巧みさに 心酔し 行動する時代でもない 人間そのものを直視し 人柄に共感してこそ 納得 賛同する 人格の時代に入った
 信仰は人格を培う ゆえに 人柄こそが 信仰を映し出す鏡 強盛なる信心の人 また 勝れたる人格の人で なくてはならない
 君たちよ あなたたちよ 社会にあって 地域にあって 誰からも 慕われ 信頼される 人格光る 一人一人であってくれ給え そこに 信仰正義の証があり 広布の一切の鍵があるからだ
 愛する 愛する 君たちよ あなたたちよ 恩師が託した平和の心をいだいて この港より陸続と船出してくれ給え 私とともに金の航路を 文化の走者 平和の走者として さっそうと 胸張り進み 太平洋はるかに また はるかに 友情の虹を懸けてくれ給え
 そして ここに 我が町 我が近隣 我が職場に 「友よ 見てくれ これが地球の平和の縮図だ」といえる 幸と歓喜アルカディア(理想郷)を創りゆこうよ あなたこそが そのパイオニアにして 人間外交の全権大使なのだ
 ああ 水平線の彼方に 昇る太陽は 新しき活力にあふれた 満天の慈光を 今日も我らに降り注ぐ
 爽やかな朝の大気を胸一杯に 青年の太陽と 笑みを交わしつつ 人生と生活と芸術の香りを包みながら また人間の名画を描きながら さあ 悠然と 不二の広宣の黄金道を歩みゆこう どこまでも どこまでも――
  (「“文化の走者”神奈川の友に贈る 正義の旗 平和の心」より)


 9月は平和発信の原点の月。とりわけ、「平和月間」を走る正義の神奈川では、同志の心が燃え立っている。
 1957年(昭和32年)9月8日、横浜・三ツ沢の地で、戸田第2代会長が「原水爆禁止宣言」を発表。核兵器は絶対悪であり、いずこの国であろうと、それを使用したものは、絶対に許してはならないとの思想を全世界に広めることを、後継の青年に託した。
 以来、池田名誉会長が命がけで展開してきた、人間の心に“平和の砦”を築く創価の民衆運動。神奈川の友は、一人一人が“人間外交の全権大使”の自覚で、今いる地域から、職場から、勇気と誠実の対話を巻き起こしてきた。
 2006年1月12日、神奈川文化会館を訪れた名誉会長は、東京、大阪に匹敵する発展を遂げる神奈川を賞讃。新たな勝利への船出を願いながら、横浜港を望み、シャッターを切った。
   (聖教新聞 2012-09-02)