遠く離れたところから、成長を願ってくれる人がいる

2012年9月4日(火)更新:3
【名字の言】
 2人の青年がそれぞれの帰省先から戻ってくるや、以前に増して生き生きと学会活動に励みだした。さぞや、有意義な夏だったのだろうと話を聞いた
 一人は創価大学出身の青年。卒業を共にした同窓生と、故郷で再会を果たしたという。実は「同窓生」とは、通信教育部の課程を終えた50歳も年長の多宝会の壮年。その壮年の妻は、青年の祖母と広布に奔走した。夫妻は、彼のことを生まれてからずっと知っている。故郷を離れ、上京した後も、耳にする活躍の様子に、心から喜んでいた
 久方の再会に話が弾む。だが、夫妻の一言に会話が途切れた。「これからも毎日、孫のように大切なあなたへ題目を送るよ」。青年は、涙をこらえるのに必死だったのだ
 もう一人の男子部員は、実家で懐かしいアルバムを家族と開いた。中に小さなカードが貼られていた。小学生だった彼が、母の日に贈った手作りの「お手伝い券」だった。「この一節がうれしくてね」と母が券を指さした。脇書に「おかあさんのためにがんばります」とあった
 遠く離れたところから、成長を願ってくれる人がいる。その真心に応えようと、奮闘する人がいる。友の成長をわが喜びとする人生と、報いようとする人生。そこに勝利と幸福は訪れる。 (聖教新聞 2012-09-04)