たゆまず、飾らず、真心で、きょうも友との語らいを

2012年9月9日(日)更新:6
【名字の言】
 “人が変われば、会社は変わる”――経営コンサルタントで実業家の大久保恒夫氏は語る。かつて業績不振に陥っていたユニクロ無印良品等を再建させた立役者。その経営手腕に注目が集まる
 企業は、利益を生み出すために存在する。業績の数字に注目するのは当然だが、氏は数字よりも「小売業の仕事はお客さまに喜んでいただくこと」だと訴える
 その基本は、気持ちの良い「あいさつ」。現場を支える従業員の誠実な姿と行動で顧客に満足してもらい、喜んでもらう。それが店舗への好感となり、やがて成果もついてくると大久保氏は考える(『すべては人なんだ』商業界)
 難事業を目の前にすると、全てを変えなければ、と焦り、結局、全てが中途半端になる場合がある。大事を成すには、基本に徹し、身の回りの小事から変えていくこと――氏の実践は、それを教えている
 企業に限らず、どんな運動であれ、人間と関わる以上、人と会い、心と心を結んでいく地道な作業を避けては通れない。「『誠実』の二字である。格好でもない。頭でもない。『誠実の力学』こそが人間を動かす」。池田名誉会長はそう語り、誰よりもそれを実践してきた。たゆまず、飾らず、真心で、きょうも友との語らいを。
   (聖教新聞 2012-09-09)