周総理夫妻は“池田先生こそ友好の後事を託す人”と信頼

2012年10月1日(月)更新:4
【前全国政治協商会議委員 周秉徳氏(周総理の姪)】
 周恩来総理と池田先生の会見を再現した蝋人形に、思わず涙があふれてきました。本年4月、八王子市の東京牧口記念会館を訪れた際のことです。
 周総理が生前に愛用していた「ペーパーナイフ」も、伯母(トウ穎超夫人)の机の上にあった玉製の「筆立て」と共に、大切に展示されていました。
 12歳から十数年、伯父である周総理の自宅で暮らしていたので、一つ一つが懐かしい。とともに、これほどの貴重な品を池田先生に贈呈した伯母の気持ちに思いを馳せました。
 どれほど深い心の交流であったか。それを物語るものにほかなりません。
 今さらながら、周総理夫妻と池田先生との交友には、夫妻が先生に寄せる“中日友好の後事を託すべき人”との強い思いと、深い信頼があったのだと感じました。
 池田先生は、それに真摯に応えられ、信義を貫く行動で示しています。何よりも“友好の心”を、広く民衆に浸透させ、根付かせ、若い世代に伝えているところが素晴らしい。
 「中国は文化大恩の国ですから」ーー創価学会の婦人部との交流でも、熱い真情が胸に迫り、感動的でした。出迎えてくださった一人一人の輝く笑顔に、“平和の同志”としての絆を感じました。
 創価大学では、「周桜見桜会」に参加しましたが、聞けばこうした催しが33回も続けられているというのです。まさに驚きでした。
 日本人学生が中国語で、中国人留学生は日本語であいさつ。演目も運営も、全て学生が主体的に。しかも中日友好の精神があふれており、周総理が願われていた青年たちの友情の輪がそこにはありました。
 「“もう一度、日本の桜を見たい”という周総理の夢を果たすことができました」「皆さまの姿を見て、創立者・池田先生の平和を愛する精神が、よく分かりました」ーー私はその時、学生たちにこう語り掛けましたが、まさに正直な気持ちです。中日友好の源流は、周総理と池田先生の出会いにこそある、との思いを強くしました。
 “人民への奉仕”との信念を貫かれた。平和を願い、心を尽くされた。自国を愛するとともに、国際的な視野に立たれていたーー周総理を偲ぶとき、池田先生との共通点が浮かんできます。
 伯母も私に、中日友好の大切さを語り、さらに「あなただけではなく、後世にも伝えていくのよ」と強調しておりました。
 万代にわたる両国の友好は、池田先生の願望でもありましょう。周総理夫妻の心を知る一人として、創価の友人と手を携え、尽力していきたい。
   (聖教新聞 2012-09-29)