『心の大富豪』こそ幸せなんです

2012年10月1日(月)更新:6
【名字の言】
 世の中には、目に見える宝と、見えない宝がある。その中で最も美しい宝は、やはり“人の心”。オー・ヘンリーの名作『賢者のおくりもの』(矢川澄子訳、冨山房)を読み、つくづくそう感じた
 物語では、貧しい夫妻が贈り物を交換する。妻は自分の髪を売ったお金で、夫の懐中時計に付ける鎖を買う。ところが夫は懐中時計を手放し、妻のために櫛を買う。それぞれ役に立たない物になってしまったが、2人は幸福をかみしめる。相手を思う心が、互いの胸に届いたからだろう
 広布の推進も、いわば“真心”を贈る営みといえよう。一人の幸福に思いを巡らせ、悩み、祈り、励ましていく。その中で、自身の心が磨かれ、豊かになる。心が豊かになるからこそ、人生も豊かになる
 池田名誉会長は、この物語を通し、人生の真実を若き友に教えた。「物やお金は、『自分しだい』で、『心しだい』で、善にも悪にもなる」「『心の大富豪』こそ幸せなんです」。いちずに友を励まし、広布に走り抜いた友が、「気が付くと自分が幸福境涯に!」と大満足で語る姿は数限りない
 対話の秋。あの友、この友へ、勇気と希望を送る語らいを広げよう。それこそが、自他共に幸福に輝かせる、最高の「賢者の贈り物」だから。
   (聖教新聞 2012-10-01)