人間主義の哲学を根本に偉大な教育システムを構築
2012年10月27日(土)更新:１
【中央アジア・カザフスタン共和国 最高峰の学府 池田大作ＳＧＩ会長にカザフ民族大学 名誉教授称号】
●中央アジア・カザフスタン共和国が誇る名門「アル＝ファーラービー記念カザフ民族大学」（ガリムカイル・ムタノフ総長）から、創価大学創立者の池田大作ＳＧＩ（創価学会インタナショナル）会長に「名誉教授」の称号が贈られた。授与式は２４日、東京・八王子市の創大本部棟で行われ、トレカブル・ラマザノフ副総長、カイラト・ジュスポフ総長室長、国際交流部のジャンサヤ・アリバエヴァ主任、カザフスタン共和国大使館のバトルハン・クルマンセイト公使参事官らが出席した。
新総合教育棟建設の力強い槌音が響く創大キャンパス。時折、雲間から差し込む日差しが、赤や黄色に色づき始めた木々を照らす。
本部棟での懇談の席上、ラマザノフ副総長は語った。
「池田博士は偉大な哲学を根本に、一貫教育システムを構築するなど、後世に残る偉業を実現されました」「わが大学に現代の人間主義者である池田博士をお迎えできることは、私たちにとって大変に名誉なことです」
●古来、遊牧の民が駆けめぐり、シルクロードを通じて東西の交流が行われてきた。
この多文化融合の天地から、世界的知性が輩出されている。
その代表がアル=ファーラービーである。
ファーラービーは９・１０世紀に活躍した中世イスラムの哲学者。
その著作は、哲学や論理学をはじめ、天文学や政治学、さらには音楽。詩作の分野にも及ぶ。レオナルド・ダ・ビンチにも比せられ、万能の学者と形容される。
【人類の共生へ教育のシルクロードを SGI会長が謝辞（代読） 「民衆は、青年がいるから美しい」 英知と正義の人材を育てよ】
●田代理事長が池田SGI会長の謝辞を代読。
その中で、SGI会長は、カザフスタンに伝わる英知の言葉の一つとして、「友人がたくさんいれば、道は広がる」との格言を引き、「『精神のシルクロード』で結ばれた貴国の知性の宝の先生方を、わが創価大学にお迎えでき、これほどの喜びはございません」と歓迎の意を表明した。
そして、「名門カザフ民族大学の高邁な理念を生命に深く刻みつつ、貴国を敬愛する世界１９２カ国・地域の創価の友と一緒に、謹んで拝受させていただきます」と、「名誉教授」称号の受章に深い感謝を述べた。
また、カザフスタンの国旗の中央には、青空に輝きわたる鮮烈な黄金の太陽が描かれていることを通して、「この太陽の如く、我らのユーラシア大陸の中央にあって、貴国は、東西融合の大使命を担われ、文明の大光を放ってこられました」と力説。
〈非核地帯条約の発効に尽力 核兵器廃絶こそ我らの願い〉
さらに、中央アジアの５カ国（カザフスタン、キルギス、タジキスタン、トルクメニスタン、ウズベキスタン）による「中央アジア非核兵器地帯条約」の発効（２００９年３月）に際し、カザフスタンが議論をリードしてきたことに言及。
「人類の未来に核兵器廃絶への赫々たる希望を送ってくださったことも、決して忘れることはできません。その貴国の最高峰の『教育と知性の太陽』こそ、貴カザフ民族大学であられます」と共感の言葉を寄せた。
また、大学の名前に冠せられた哲学者アル＝ファーラービーの言葉として、「人は学問修養の道において、冷静かつ不屈でなくてはならない。人はまた、本然的に真理とその味方を愛し、正義とその味方を愛さなくてはならない」との一説を引用し、心からの共鳴を表明。
「貴大学はまさしく、研ぎ澄まされた英知と、揺るぎなき正義のリーダーを薫陶しておられます。戦時中、平和のために獄死した牧口常三郎先生の精神を原点とするわが創価大学も、貴大学と深く響き合う信念を貫いてまいりました。時代は、ますます智勇兼備の若き人間主義の人材郡を待望しております。大学は、その要請に断じて応えていかねばなりません」と述べた。
そして、カザフスタンの箴言「民衆は、青年がいるから美しい」を紹介し、「本日より、私も貴大学の名誉ある一員とさせていただき、貴国と日本、さらには、世界の愛する青年たちのために、先生方と力を合わせて、人類の平和と共生への『教育のシルクロード』を、さらに広々と開いていく決心であります」と訴えた。
カザフスタンの国旗には、「太陽」とともに、雄々しく羽ばたく空の王者「鷲」が描かれている。
謝辞の結びに、SGI会長は「偉大なる貴大学が、そして偉大なる貴国が、『勝利』と『栄光』の両翼を広げ、永遠に、悠々と、堂々と飛翔されゆくことを、心よりお祈り申し上げ、私の御礼とさせていただきます。誠に誠に、ありがとうございました」と重ねて謝意を表した。
これで、世界の大学・学術機関等からSGI会長に贈られた名誉学術称号は「３３３」に。
人間主義の信念が響き合う晴れやかな式典となった。
（聖教新聞 2012-10-25）
