紙上座談会 文化・芸術で「心の復興」を

2012年10月27日(土)更新:2
【師弟の大道を歩む 新しい力で時代を開け!(72) 福島で東京富士美術館名作展が好評 文化・芸術で「心の復興」を 地方と国会のチーム力 公明党は真の地域政党
橋元 福島民報社の主催で、「ふくしま文化復興元年 愛、命、絆…洋画の巨匠たち〜東京富士美術館名作100選〜」展が開かれ、好評を博しています。
正木 先日、鑑賞者が1万人を超えましたね。
吉井 「ふくしま文化復興事業」の一環で、福島民報創刊120周年を記念する催しです。東京富士美術館所蔵のミレー、ルノワールゴッホなどの作品100点が出展されています。
原田 福島民報の関係者の方々から重ね重ね、東京富士美術館へ感謝の言葉が寄せられています。
棚野 福島民報社の渡部世一会長は、語っておられました。
 「福島は、3・11の大震災によって、想像を超える被害を受けました。あれから1年半、県民は、大変な苦悩の中で生きています。この現実を前に、県民に勇気と元気を贈りたいと考え、私たちは文化事業の推進を決意しました。こうした考えに、力強く賛同してくださったのが東京富士美術館でした」
 「創立者の池田名誉会長は『福島民報』への寄稿をはじめ、あらゆる機会を通じて、県民に励ましを贈り続け、文化の力を確信されている方です。だからこそ、驚くほどの名作が出品され、復興への第一歩となる展覧会が実現したのだと思うのです」と。
杉本 会場となっている福島県文化センター自体、大震災で被害を受けたと伺いました。センターが修復され、新たにオープンしたその出発を飾るイベントが今回の企画展であることも、象徴的ですね。
橋元 とくに、子どもたちの創造力を育む機会となるように、小学生以下は入場無料となっています。福島や東北の復興を担う子どもたちが、たくさん鑑賞に訪れているそうです。
原田 展覧会の開催が被災地の「心の復興」の一助となれば、これほどうれしいことはありません。
正木 10月30日は43年前、福島の同志が池田先生との永遠の原点を築いた「福島の日」であり、今年の同日は大震災から600日目に当たるそうです。その日を目指して同志の皆さんは、「心の復興」に尽くそうと、近隣の友との語らいを広げています。
原田 本当に尊い姿です。全国の同志で被災地の一日も早い復興を祈り続けるとともに、それぞれの舞台で使命を果たしていきたい。「其の国の仏法は貴辺にまかせたてまつり候ぞ」(御書1467ページ)との御聖訓を胸に、わが地域で広布拡大に邁進したい。


〈生活者の声を反映〉
橋元 いま国政では大震災の復興予算の流用が問題となっています。予算を実行に移すのは政府の責任であり、そのずさんな対応に批判が出ています。
正木 復興が進まない状況に、被災地では、政府に対する怒りを通り越して失望の声が聞かれます。
棚野 被災地に限らず、東京への一極集中により、“もっと地方の声を聞け!”という要求が強くなっています。そして、いわゆる「地域政党」が相次いで誕生してきました。
橋元 しかし、真の「地域政党」とは、地域の課題を吸い上げて国政に反映できるネットワークを持つ政党ということであり、公明党こそ本当の、そして実績ある地域政党です。
吉井 地方と国会を合わせて3000人の議員ネットワークが地域で足場を固め、北海道から沖縄まで全国で生活者の声を毎日、聞いています。
杉本 児童手当の創設や子宮頸がん予防ワクチンの承認など、数多くの輝かしい実績が、地方議員と国会議員の連携プレーのなかで生まれています。公明党ならではです。
正木 義務教育での教科書無償配布や白内障の眼内レンズ挿入手術への保険適用も、公明党のネットワークによるものです。


〈的確、具体的な対策〉
棚野 大震災でもこの「チーム力」が、いかんなく発揮されました。震災から半年だけで766項目の政策提言や申し入れを行いました。全国の公営住宅での被災者受け入れ、がれき処理費用の全額国庫負担、中小企業への保証拡充など、“現場の声”に反応して実現させた政策は数え上げればきりがありません。
杉本 被災地の知事や市長は「公明党議員がすぐ動き、地元の要望を県や国に届けてくれている」「公明党は震災後、その時々の重要なポイントを指摘しながら、具体的な対策を次から次へと政府に提言しており、的確に物事を進めている」と評価しています。
吉井 早稲田大学大学院の北川正恭教授は語っています。
 「自民党民主党と違って、公明党はすでに時代の変化にうまく対応している。公明党は地方(都道府県議会、市町村議会の議員)と中央(国会議員)ががっぷり四つに組んで議論を重ねている。中央と地方が上下関係というわけではなく、両者は対等だ。これからの時代は、こういう政党しか生き残れない」
 「長い風雪に耐えてきた地域ネットワーク政党として、これからの日本のあるべき姿を問う公明党の活動に期待したい」(「潮」9月号)と。
原田 この唯一無二の「チーム力」が、国民の声を政策に反映できる「実現力」を生む。公明党には、他党にはない地方と国政の団結という強みを生かし、国民のため縦横無尽に働き抜いてもらいたい。
   (聖教新聞 2012-10-25)