使命を自覚した人は、心の翼を無限に広げることができる

2012年11月26日(月)更新:1
【名字の言】
 「負けてはいけないよ。強い人になりなさい」。筋ジストロフィーと闘う大阪の学生部員に、池田名誉会長から伝言が届いたのは、6年前のこと。車いす生活。学校でも独りぼっち。孤独が心を覆っていた中学生の時だった▼大学生となった彼は、「強い自分になりたい」と弘教に挑戦。自由に動けないため、自宅に友人を招き、ベッドから信心の確信を語る。“体が治ったら聞くよ”と言われ、悔し泣きした日も。それでも、翌日も仏法対話。40人以上に対話し、2人に弘教を実らせた▼進行性の難病との闘いは続いている。「“いつか”ではなく、“今”と決めているんです」。そう語る目に涙がにじんだ。体は自由に動かなくても、自分に今、何ができるかを考え、行動する彼には、広布の責任感がみなぎっている▼名誉会長は綴った。「どれだけ大きく深き責任を感じて生きているか。それこそ、その人が内面において、どれだけの自由を獲得しているかの尺度といえまいか」。置かれた環境を嘆くうちは、体は自由でも、心は牢獄に囚われたようなもの。反対に、使命を自覚した人は、心の翼を無限に広げることができる▼地涌の同志こそ、真の意味で自由を獲得した人だ。彼の姿に、そう確信することができた。(将)
   (聖教新聞 2012-11-26)