広宣流布の使命に生きる地涌の誇りと歓喜こそ、心の太陽だ

2013年1月8日(火)更新:5
・『最も情を大切にするのが四国だというのが、私の実感だ』
http://d.hatena.ne.jp/yoshie-blog/20150524


【新・人間革命 法旗 二十九】
 愛媛指導の二日目の朝、山本伸一が最初に顔を出したのが、愛媛文化会館の管理者室であった。陰で黙々と会館を支えてくれている人にこそ、何度も会い、最大に讃え、励ましたかったのである。
 昼前には、婦人部の幹部と活動の進め方などについて語り合ったあと、午後には、文化会館の庭で記念植樹などを行い、松山市内の日蓮正宗寺院を訪ねて住職と懇談。学会は宗門を守り、僧俗和合して広宣流布をめざす決意であることを訴えた。彼は、各地の寺院には常に心を配り、大切にしてきたのだ。
 その後、これまで県の中心会館として使用されてきた松山会館を視察した。
 この日の夕刻、愛媛県幹部会が開催されることになっており、そこに出演する婦人部と女子部の合唱団が練習をしていた。
 「こんにちは!」
 伸一の姿を見ると、歓声が起こった。
 「合唱団の皆さんにお会いできて嬉しい。歌は大事なんです。どうか、勇気の歌声を、希望の歌声を、歓喜の歌声を、わが同志に届け、元気づけてあげてください」
 広宣流布の道には、常に学会歌の調べがあった。弘教に走る歓喜の朝も、非難中傷にさらされた涙の夜も、同志は、学会歌を口ずさみ、自らを鼓舞してきた。
 「勇気を失うな。くちびるに歌を持て。心に太陽を持て」(注)とは、作家・山本有三によって広く日本人に知られることになった、ドイツの詩人フライシュレンの詩の一節である。
 広宣流布の使命に生きる地涌の誇りと歓喜こそ、心の太陽だ。声高らかに歌う学会歌は、地涌の師子の雄叫びだ。そこに、汲めども尽きぬ勇気の泉が湧く。
 伸一は言った。
 「今年は、合唱運動も進めていきたいと思っているんです。『支部制』になるんだから各支部で歌を作ることもいいでしょう。明るく、朗らかに、文化の薫りも高いというのが創価の民衆運動なんです」
 そして彼は、皆のためにピアノを演奏した。
■引用文献  注 フライシュレン著「心に太陽を持て」(山本有三編著『心に太陽を持て』所収、ポプラ社
   (聖教新聞 2013-01-08)