仕事も広布も、一切のカギを握るのは、自身の人間革命であり人格革命

2013年2月10日(日)更新:5
【新・人間革命 法旗 五十二】
 信仰とは、不信、すなわち揺らぐ心との精神の闘争である。“自分など、幸せになれないのではないか。何もできやしないのだ”といった心の迷い、弱さを打ち破り、胸中の妙法を涌現させ、絶対的確信を打ち立てる戦いであるといってよい。
 山本伸一は訴えた。
 「不況の時代です。それだからこそ、強盛な信心を奮い起こし、いかなる苦境のなかにあっても、生活のうえで、職場や地域で、確たる信心の実証を示してください。
 御書に『一切の法は皆是仏法なり』(五六二ページ)とあります。ゆえに私たち仏法者は、正法を信じ、行ずる功徳を、社会にあって、開き示していく使命があるんです。
 そのために、信心を根本に、それぞれの分野において、人一倍、研究、努力、工夫を重ねていっていただきたい。
 また、人間として自らを鍛錬し、人格を磨き、皆から信用、信頼される人間関係をつくり上げていくことが大事です。
 人間は、人間についていくんです。誰が見ても、感じのいい人、誠実な人、人格高潔な人、温かい人には、人はついていきます。そういう人であれば、商売もうまくいくでしょうし、仏法の話にも、皆が耳を傾けるでしょう。
 しかし、感じの悪い人、不親切な人、利己主義な人、冷酷な人には、人はついてきません。そんな人柄では、法を弘めるどころか、かえって法を下げてしまうことにもなります。
 したがって、仕事の面でも、広宣流布においても、一切のカギを握るのは、自身の人間革命であり、人格革命であることを、訴えておきたいのであります」
 仏道修行を通して積まれた「心の財」は、境涯、人柄となって輝きを放つ。それこそが、広宣流布を総仕上げしていくうえで、最大の力となるのである。
 ホイットマンはうたっている。
 「改革が必要であればあるだけ、それを成就するための『人格』が必要になる」(注)
■引用文献  注 ホイットマン著「ある弟子に」(『草の葉』所収)鍋島能弘・酒本雅之訳、岩波書店
   (聖教新聞 2013-02-04)