共に智慧と慈悲と歓喜の花を!「信心の炎」を一段と燃え上がらせて

2013年2月14日(木)更新:2
【随筆 我らの勝利の大道〈95〉 幸福の太陽・婦人部(下)】
釈尊、そして日蓮大聖人が悲願となされた一閻浮提の広宣流布を、今この時に成し遂げゆく創価の師弟の宿縁は限りなく深い。
●翻訳・通訳という世界広布の生命線においても、研鑽と努力を惜しまぬ女性たちが、いやまして大きな使命を果たしてくれている。
●目と耳と口の不自由という“三重苦”を克服した、ヘレン・ケラーは、師であるサリバン先生へ尽きせぬ感謝を込めて記した。
 「先生は私の身体的弱さに合わせて教えるのではなく、教えようとする高みへと私の精神の強さを少しずつ引き上げてくださった」と。
●苦しみを分かち合いながらも、そこに止(とど)まらない。その人が持つ、生命の限りない強さを引き出し、共に境涯を高めていく――わが婦人部の「人間革命」への激励にも通ずる。
●「当時のサリバン先生は、華麗な花を咲かせるために、冷たい暗闇の中で労苦している根っこのような気持ちであったのではないかと思います。
 しかし、先生がいつも、この時期が人生の中で最も充実し、喜びにあふれた日々であったと述懐されていたことを思い出すと、私はとても嬉しくなるのです」(ヘレン・ケラー
●わが子のため、わが友のため、祈り、悩み、尽くす。その目に見えない労苦と奮闘は、必ずや自分自身の生命の福徳となって積まれる。そして、その福徳が、そのまま、わが子に、わが友に伝わっていくのである。
●「御義口伝」に、「自他共に智慧と慈悲と有るを喜とは云うなり」(御書761ページ)と仰せである。
 この究極の「智慧」と「慈悲」と「歓喜」の花を、地域にも、世界にも、咲かせ広げているのが、創価の女性たちである。

〈麗しき女性の連帯〉
●皆様方は「異体同心」という最高に麗しきスクラムを組みながら、広宣流布の大目的へ弛みなく前進している。これほど強く、これほど明るい姿はない。
●「男女はきらふべからず」(同1360ページ)、「女人と妙と釈尊との三 全く不同無きなり」(同842ページ)
●私が対談集を発刊した、ヨーロッパ統合の父クーデンホーフ=カレルギー伯爵は語っておられた。
 「女性は男性よりも、はるかに誠実な平和主義者です。女性は生命をはぐくみ育てるのが本能であって、殺戮を望みません。
 それは、自然が女性に、男性にはできない使命を与えたためです」
 女性が輝いてこそ、地域も、社会も、未来も輝きに包まれゆく。女性が最も輝ける社会を目指すことこそ「平和の大道」なりと、私はいま一度、強く訴えたい。

〈同苦こそ創価の心〉
●先日、聖教新聞の連載の“福光新聞”に掲載された兵庫県の地区婦人部長の体験を、妻も目頭を熱くしながら拝読していた。震災でご主人と二人の娘さんを亡くされながら、健気に信心を貫き、頑張り抜いてこられた偉大な母である。
 彼女のことを思い、あえて厳しい激励の言葉も掛けた信心の先輩も、何と慈悲深き女性であることか。
 慈悲の根底には、共に苦しみ、共に泣き、共に祈る仏の「同苦」の心がある。
 眼前の悩める友、苦しむ同志と心を結び、励まし合って、どんな絶望の闇も照らし晴らしていく――これこそ、私たちが経文通りに「悪口罵詈」されながらも築き上げてきた、創価学会である。まさしく、現代における民衆の奇跡の団体なのである。
      ◇
宮城県に住むある若き母は、東日本大震災で、可愛い盛りの五歳の長男を奪われた。胸が締めつけられる悲しみである。
 周囲の励ましに、再起しようと思うが、なかなか前に進めない……。その暗闇に光を点してくれたのが、先ほどの兵庫県の地区婦人部長をはじめとする関西の婦人部との交流であった。
 この十八年間、妙法を抱きしめ、一番深い悲しみを乗り越えてきた常勝の母。その姿に、東北の母は不屈の勇気をもらい、前を向くことができた。
 そして、“心にいる息子”と共に生き抜き、共に進みゆく思いで、地域のヤング・ミセスのリーダーとして走り抜かれていると伺っている。

〈必ず道は開かれる〉
 「南無妙法蓮華経と申す女人の・をも(思)う子に・あわずという事はなし」(御書1576ページ)
 日蓮大聖人は、十六歳の息子を亡くした上野殿母尼御前と共に悲しまれ、嘆かれた。そして、母尼の胸中に「信心の炎」が再び燃え盛るまで激励を続けられたのである。その「信心の炎」を受け継いだのが、兄の南条時光であり、時光もまた赤誠の信心を生涯貫き通した。
 生死は不二である。亡くなった家族は、わが心の中にいつも一緒にいる。瞬時も離れることなく、生命、は一体である。ゆえに、この生命に妙法の力をみなぎらせ、法のため、人のため、広宣流布のために行動することが、そのまま亡き家族をも「歓喜の中の大歓喜」(同788ページ)で包む光明となるのだ。
      ◇
●「一切の法は皆是れ仏法なり」(566ページ)
●ありとあらゆる煩雑な悩みや葛藤が渦巻く、この現実の生活を離れて、「人間革命」もなければ、「一生成仏」もないのである。
●煩わしい試練と、祈り戦うからこそ、仏の力を出せる。泥が深ければ深いほど、やがて見事な幸福勝利の大輪を咲かせていけるのが、「如蓮華在水」の妙法である。
●「(貴女の夫である)富木殿が語られていました。
 『このたび、母が亡くなった嘆きのなかにも、その臨終の姿がよかったことと、尼御前(妻)が母を手厚く看病してくれたことのうれしさは、いつの世までも忘れられない』と、(富木殿は)喜んでおられましたよ」(御書975ページ、通解)
●何があっても、一切を御本尊に祈念して、一喜一憂せず、淡々と題目を唱え抜いていくことだ。必ず道は開かれる。

〈未来を信じる勇気〉
●「本当の勇気とは/日々、人のために働くこと。
 本当の勇気とは/見返りも賞讃も求めずに/未来を信じ続けること」(ヘンダーソン博士)
●未来を創るのは、今だ。
 だからこそ、「信心の炎」をいよいよ燃え上がらせ、勇気凛々、思い切って、この一日を、この一ヶ月を、この一年を、走り抜こう!
●私も“創価の母”である婦人部の皆様と共に、創立百周年の未来を磐石にするため、“今再びの常勝の陣列を!”と祈り、幸福勝利へ励ましの春風を送り続けていく決心である。
 日々、世界を照らしゆく、新鮮なる「幸福の太陽」と輝く婦人部、万歳!
 私と共に、苦労を喜びに変えて、今日も、明日も、朗らかに、勝利、勝利、また勝利の人生を!

 妙法の
  無量無辺の
   功徳をば
  浴びたる貴女の
    生命(いのち)は健やか

   (聖教新聞 2013-02-13)