「新しい建設」へ「新しい人材」を!

2013年2月23日(土)更新:5
・『平和と繁栄の世紀の創出へ人間主義掲げ世界を駆ける(授与の辞) 』
http://d.hatena.ne.jp/yoshie-blog/20160113


《ゴメス総長の祝辞 池田博士は人類普遍の思想家 偉大なる変革の哲学》
池田博士は、ご自身の主張である「人間革命」について、次のように言われています。
 「一人の人間における内面の変革こそ、すべて新しい善の方向にもっていける、人類をより強く、より賢くする第一歩である。だから、人間革命というのは一番、根本の革命であり、人類にとって一番、必要な革命なのである」
 ここで言われている「革命」とは、武器を持ったり、また抵抗組織をつくったり、そうした人々を画一化させるような哲学ではありません。この革命は、個々人に起こる革命であります。何かを変えていかなければなりません。
 そうした一人一人の変革なくして、人類の前進はあり得ないからです。
 一人に始まる革命は、やがて集団へと到達します。池田博士はさらに述べています。
 「自身の生命を、最も内奥のところから変革していくところに、実は社会の変革のカギがある。個人の内面の変革が、周囲の状況を変え、多くの人々の心を動かし、社会変革へと波及しゆくのである」
 こうした変革は、人間の本質を高めゆく研究と、教育、文化によってこそ可能になります。価値観の革命は、私たちの実存にかかわる問題を含むために、最も困難な革命であると言えます。
 冷酷な競争による広範な格差社会を排除するために行われた流血の闘争の歴史にあって、池田博士の思想は、本質的な部分に目を向け、より価値的に、私たちが改善の因となっていく方途を教えてくださっています。
 ご列席の皆さま方、この人道の精神の宣揚にこそ、本日の顕彰の意義があるのです。
 博士は、知の学習と探究、その擁護を実現する人類普遍の思想家なのです。
 出会いを創造しゆく最も有効的な方途である教育で、人々を結びつけるために、生涯を捧げてこられた人物であります。
 大陸をこれほどまでに近づけ、あらゆる教育レベルにおける教育機関を築いた人物なのであります。
●そして私たちが、SGIが推進する価値の普及の一端を担わせていただくことは、大変に光栄であります。
 民衆間の相互理解のために、その一助をなしていくことを、心からお約束いたします。


《カリノウスキー教授の授与の辞 民衆の中で対話を広げ より良き社会を構築》
●85年にわたる長きご生涯において、真の人間革命を構築するために人間的価値の普及に尽くしてこられました。
 博士は、哲学者、教育者として、また平和主義者として、仏法の価値観、哲学観をもって、対話を民衆間へと広げ、より良き社会建設に尽くしてこられました。
 そうした土台の上で、日本を拠点としたNGO(非政府組織)であり、世界192カ国・地域に1千万人を超えるメンバーを擁する創価学会という在家団体による重要な社会教育運動を通して、貢献をされています。
 博士は、第3代会長として、活動の場を国際的に拡大し、個人の変革と社会への参画を中心に、平和・文化・教育の運動を展開してこられました。
 1960年以来、ブラジルにも組織はありましたが、1975年からは、SGIとして、活動を国際的に拡大されています。
●ブラジルでも、特にアマゾン自然環境保護センターは、世界的にも注目されています。
 博士は、世界中を駆け巡り、仏法の人間主義哲学の理念を根底に人類の課題に積極的に取り組みながら、希望と相互理解と尊重、平和と繁栄に満ちた新たな21世紀の創出へと果敢に行動してこられました。
 さらに、平和実現への第一歩は対話から始まる信念のもと、民間外交にも取り組まれ、日中の国交正常化の実現にも尽力されています。
 そうした功績を讃えて、中国の20数校にも及ぶ大学・学術機関では、池田博士の人間主義哲学を研究する機関が設立されています。
 また1981年には、創価学会として、国連難民高等弁務官事務所、国連広報局のNGOに、1983年にはSGIとして、国連経済社会理事会のNGOに登録されました。
 博士の人間主義者としての活動に対して、アメリカのアトランタにあるモアハウス大学のローレンス・カーター所長は、約10年にわたり、「ガンジー・キング・イケダ――平和建設の遺産」展を開催し、20世紀の人権活動の最高峰として讃えています。
 同展は近年、異なった文化圏であっても非暴力と連帯の絆を重視し、人間主義という振る舞いにおいて共通している3人の偉人の思想と行動を、一般の市民に伝えるためにサンパウロ市庁舎でも開催されました。
●作家として、音楽家として、また写真家としても、池田博士は、芸術を通した平和の理念をいくつもの国々に伝えてこられました。 博士は、フランスのヴァル・ド・ビエーブル写真クラブの名誉写真芸術会員であり、オーストリア芸術家協会の在外会員、シンガポール写真家協会の終身名誉会員でもあります。
 またブラジルでは、エミール・ゾラ、ヘンリック・イプセンアンドレ・マルローら著名な識者、哲学者、作家などが名を連ねるブラジル文学アカデミーの在外会員に、1993年に就任されています。
 これこそ、わが大学の最高評議会に最高栄養賞を推挙させていただいた理由であります。かくのごとく世界的な方を顕彰することができ、この場をお借りし、あらためて御礼申し上げます。
   (聖教新聞 2013-02-22)