平和と繁栄の世紀の創出へ人間主義掲げ世界を駆ける(授与の辞)

2013年2月23日(土)更新:4
【ブラジル・ポンタグロッサ州立大学 池田大作SGI会長に最高栄誉賞】
 〈ポンタグロッサ18日〉ブラジル連邦共和国の名門「ポンタグロッサ州立大学」から、池田SGI(創価学会インタナショナル)会長に「最高栄誉賞」が贈られた。これは、平和・文化・教育運動を通じた人類への多大な貢献を讃えたものである。授与式は18日午後2時(現地時間)、パラナ州・ポンタグロッサ市内の同大学講堂で厳粛に挙行され、ジョアン・カルロス・ゴメス総長をはじめ大学首脳が出席。代理の大場SGI理事長に証書とメダルが託された。     
        ◆
 ブラジル南部の風光明媚な観光都市として知られ、あふれる緑に囲まれていることから「野のプリンセス」と呼ばれるパラナ州のポンタグロッサ市。郊外の「ヴィラ・ヴェーリャ州立公園」には、3億年の歳月をかけて大自然が創り上げた“巨岩彫刻”が立ち並び、その近くには、湖底に雲母が層をなして輝く「黄金の湖」が広がっている。
 同市は2008年、SGI会長の長年の平和貢献を讃え、「名誉市民証」を授与。また翌年、「創価学会の日」である5月3日を、市の「SGIの日」として制定している。

《地域に開かれた希望の学府》
 ポンタグロッサ市にメーンキャンパスを置く「ポンタグロッサ州立大学」は1969年に創立。地域社会の教育・学術の水準を引き上げることを目指し、国内外の教育研究機関と交流を重ねてきた。
 現在は医学、法学、経済、経営、工学、文学、教育など、28学部77学科の総合大学に発展。五つの都市にキャンパスが広がり、1万1千人の学生が学ぶ。
 ジョアン・カルロス・ゴメス総長は、ポンタグロッサ州立大学の誉れの卒業生である。
 歯学博士号を取得後、79年から母校で教壇に立ち、“人間に着眼し、良質な教育を提供し続ける”をモットーに、大学建設に奔走。91年に、総長に就任した。
 そして翌92年、大学に行きたくても行けなかった60歳以上の人々のために、生涯教育を支援する市民講座を開講した。受講者には、キャンパスや図書館を開放。その先駆的な取り組みに、地域社会からの評価も高い。
 教育に情熱を傾けるゴメス総長が、SGI会長の存在を知ったのは、2010年4月。市民講座を受講するブラジルSGIメンバーを通してであった。
 人間主義の哲学を根本に一級の知性と対談してきたこと。世界の名だたる大学で講演し、教育機関や芸術・音楽団体を創立してきたこと。さらには、世界の平和と民衆の幸福のために捧げてきた崇高な人生……。
 「グラフSGI」やブラジルSGIの機関紙「ブラジル・セイキョウ」を手に、メンバーが生き生きと語るSGI会長の功績は、大学の国際交流のいっそうの推進を思索していたゴメス総長にとって、多大な啓発を与えるものであった。
 そして、ゴメス総長は確信を深めた。
 「池田博士の思想と行動こそ、今、私たちが目指すべきものだ」と。
 SGI会長への「最高栄誉賞」の授与は、大学の最高評議会での厳正な審査を経て、全会一致で決議された。
 迎えた授与式の当日。開会前には、ポンタグロッサ州立大学卒業生である、ポンタグロッサ市のマルセロ・ランジェル市長が会場に駆け付け、力強く語った。
 「わが市の30万人の市民を代表して、今回の受賞のお祝いにまいりました。平和・文化・教育の大家である池田博士がポンタグロッサ州立大学の一員となられることは、わが市にとって最大の栄誉です。必ずや、博士の思想を地域社会に広げていきます!」
 厳粛な式典では、日本とブラジル国歌の斉唱を。フラビオ・ギマランエス・カリノウスキー教授が「授与の辞」を述べ、「最高栄誉賞」の証書が代理の大場SGI理事長に手渡されると、参加者から惜しみない拍手が送られた。
 続いて、大場SGI理事長がSGI会長の謝辞を代読。ゴメス総長が祝辞を述べた。式典を終え、ゴメス総長は、感慨深く語っていた。「“世界平和の闘士”である池田博士と絆を強めることができ、無上の喜びです。
 博士の哲学をいっそう学び、わが大学から、社会に、世界に、貢献できる人材を輩出していきます」
   (聖教新聞 2013-02-22)