平和と共生の地球社会を

2013年2月25日(月)更新:5
・『生命の宝庫アマゾンの天地から知性の人材、青年、連帯の森を世界へ』
http://d.hatena.ne.jp/yoshie-blog/20160128


【SGI会長の謝辞(代読)】
《文豪の叫び――ボリビアは粘り強さの奇跡!
 苦難に打ち勝つ人生こそ偉大》
●この尊い英知の宝冠を、私は何よりも、これまで半世紀にわたり、貴国の良き市民として、たゆまず誠実に社会貢献の努力を貫き通してこられた、わが敬愛するボリビアSGI(創価学会インタナショナル)の同志と分かち合わせていただきます。
 これほどの光栄も、また、これほどの喜びもございません。誠に誠に、ありがとうございます!(大拍手)
 一、私の憧れの貴パンド県は、地上最大の生命の宝庫であるアマゾンにあって、まさしく「心臓」とうたわれる天地であります。
 このかけがえのない地球上の生命力の源を厳然と保全し、そして、たゆまぬ前進へ創造力を脈動させておられる学府こそ、貴パンド・アマソニカ大学なのであります。
 アマゾンの生態系を守ることは、生物の多様性を守り、地球環境を守り、世界の気候を守ることであります。アマゾンの持続可能な発展の道を開くことは、人類の共生を開き、青年の未来を開くことであります。
 日本で開催している「わたしと地球の環境展」でも、アマゾンのコーナーを設けて、アマゾンの生態系の多彩にして豊かな魅力に学び、環境保護の重要性を確認し合っております。
 壮大なる使命と栄光を担い立たれる「教育の大城」であり、「知性の殿堂」である貴大学に、私たちは心からの尊敬と感謝をささげたいのであります。

人間力・文化力 精神力の向上を〉
 一、貴大学の校章は、実に素晴らしい。
 そこには、知性の象徴である開かれた書物とともに、パンド県の豊かな生態系を表す、緑鮮やかな森林と動物の鋭い爪が描かれております。
 また、仕事を成し遂げる協調を示す歯車とすべての建物を支える柱、さらに、鉄鎖を勇敢に断ち切り、目覚め立つ青年の逞しい姿が刻まれているのであります。
 なんと奥深き建学の理想でありましょうか。そして、この崇高な精神を見事に体現され、貴大学の躍進をけん引してこられた大教育者こそ、アルシエーネガ総長なのであります(大拍手)。
 一、総長は、こよなく愛される学生たちに、身近な地域社会への貢献と同時に、他の文化圏と交流し、誠実な対話を行うことを呼びかけておられます。
 「人間力」「文化力」「精神力」の向上を!
 未来の多様な変化にも、毅然と立ち向かい、新たな道を開く前進を!
 これは、総長が常々、学生に示されている指標であります。まさに、真の世界市民を育む人間教育の真髄であり、新たな地球社会を建設しゆく王道であるといえましょう。
 それは、私の人生の師である戸田城聖先生が提唱し、今、わがボリビアSGIの同志が世界の模範となって展開している「人間革命」の運動とも、深く響き合っているのであります。
 一、仏法では、小宇宙である人間と大宇宙との連関が明かされ、「山も海も、太陽も月も星々も、森羅万象の一切が、私たちの心にある」と説かれております。
 人間一人一人の生命の中に、宇宙大の力も智慧も具わっています。その生命の力と智慧を、どれだけ思う存分に発揮していくことができるか。そこに、青春と人生の大いなる挑戦があるといってよいでしょう。

〈革命とは運命を自ら決めること〉
 一、ボリビアの哲人プラダ・オロペサは、厳然と語りました。
 「革命とは、人間自身の人生を切り開くことであり、人間自らが運命を決めることである」と。
 人々のため、社会のため、未来のため、大いなる願いを立て、大自然の息吹を呼吸し、大宇宙の運行の律動にのっとりながら、大情熱を燃え上がらせ行動していく。ここにこそ、わが生命を最高に充実させ、荘厳しゆく軌道があるとは、いえないでしょうか。
 一、私たちは、アルシエーネガ総長が成功と勝利へのチームワークを大切にされていることにも、心からの共鳴を禁じ得ません。
 ボリビアをはじめ、わが世界のSGIの合言葉も「異体同心」であります。
 皆で心を一つにして、智慧を出し合い、力を出し合っていけば、必ず新たな価値が創造されます。

《わが胸中に宇宙大の力が 「異体同心」で価値を創造》
〈わが胸に強き誓いの炎を!〉
●一、貴国の不屈の前進に思いをはせるたびに、胸に迫ってくる文豪ディエス・デ・メディナの言葉があります。
 「直面した困難の大きさで、一国の偉大さをはかるのであれば、歴史の中において、ボリビアは粘り強さの奇跡である」
 幾多の困難に粘り強く立ち向かう、「平和」と「共生」の地球社会の創造においても、貴大学を擁するボリビア・アマゾン地域が黄金の柱と輝きゆくことを、私は強く念願してやみません。
 人生も社会も、試練は絶え間なく襲いかかってきます。
 しかし、総長と私が共に敬愛してやまない、南アフリカの人権の大英雄マンデラ元大統領は叫ばれました。
 「決然とした革命家は個人的な災難が洪水のように押し寄せても決して溺れることはないし、悲劇に伴う悲嘆が積み重なっても窒息することはない」(『ネルソン・マンデラ 私自身との対話』明石書店
 わが胸に、断固たる誓いの炎をともした人間は、いかなる苦難にも屈しません。人間の真の偉大さは、あらゆる迫害に打ち勝ち、勝利する中にこそ、不滅の輝きを放つのであります。
 一、マンデラ氏と私が、教育をめぐって語り合ったことがあります。
 それは、「一本の高い樹だけではジャングルはできない。他の多くの木々が同じような高さまで伸びて、大きな森の茂みができあがる」と。
 アルシエーネガ総長をはじめ、貴パンド・アマソニカ大学の先生方、また、わがボリビアSGIの同志と一緒に、私は「生命尊厳」の理念を高らかに掲げながら、若々しき知性の“人材の森”“青年の森”“連帯の森”を、アマゾンの大地から世界へ、いやまして力強く広げていきたいと決意しております。
 一、私は、この深き感謝の思いを、貴大学の素晴らしき校歌に託させていただきます。
 「崇高なる大地の砦となり/貴方(大学)は、知性の旗を高く掲げる!/広げられた、その腕には夢が宿り/我らは、自らの願いの開花を、貴方に託す!」と。
 本日、ご列席を賜りました、すべての参加者の皆様方のますますのご健勝とご一家の繁栄、そして、貴国の永遠無窮の発展と栄光を心よりお祈り申し上げ、私の謝辞とさせていただきます。
   (聖教新聞 2013-02-24)