時間革命で「勝利のリズム」を

2013年3月6日(水)更新:4
【社説】
 スマートフォン(多機能携帯電話)が急速に普及し、スケジュール管理もスマートフォンで行う人をよく見かけるようになった。ただ、紙の手帳は若い人にも依然として人気。単に予定を書き込むものだけでなく、一定の時間ごとに区切って、予定を書き込めるタイプが売れているようだ。少しでも無駄をなくし、時間を有効に使いたいという現代人の切実な思いの表れだろう。
 「時間革命」の第一歩は、「朝に勝つ」ことから始まる。最近は、普段より早めに起き、朝の時間を読書や資格取得のための勉強などにあてる「朝活」を始める人も増えている。

〈朝型が一日を充実させる鍵〉
 先月、本紙生活情報欄「あすなび 〜Tomorrow navi(トゥモロー・ナビ)」でも「朝活」を特集したが、「無冠の友」の皆さまをはじめ多くの読者から、私も”朝勝ち”に挑戦しているとの声が寄せられた。
 朝の時間は昔から”金の時間”といわれる。夜型の生活を朝型に変えたことで、「気持ちよく一日をスタートできる」「一日が長く感じる」「物事を前向きに考えるように変わった」など、心理面での効果を感じる人は多いようだ。朝の時間は脳がすっきりしているので、少し面倒な作業や、創造的な作業をするのに向いている。
 慌ただしく朝をスタートするのでなく、少し余裕をもって朝を過ごし、一日の予定を確認することも心掛けたい。朝の時間を価値的に見直すことは、一日の充実度を大きく変える。
 ただ、睡眠時間を過度に削ることには気を付けたい。大脳研究の第一人者である久保田競京都大学名誉教授は、脳を活性化し、健康を保つには、生活リズムを整えることが先決だと訴えている。

〈「何百年分の価値」生む決意〉
 一定の睡眠時間を確保した上で、就寝、起床、食事の時間をできる限り毎日、一定に保つ。そのリズムが確立されると、心身ともに疲れがたまりにくくなり、集中力が高まり、結果的に時間を有効利用できるようになるという。朝晩の勤行を軸に生活リズムを整え、一日を快活に過ごしていきたい。
 池田名誉会長は「『一日を一週間に!』という決意を毎日の習慣にしていくならば、百年たらずの人生でも、『何百年分の価値』をつくることができる」(『人生の座標』グラフ社)と。広宣流布の目標に向かう朝の祈りを根本に、きょうも偉大な一日のスタートを切ろう。
   (聖教新聞 2013-02-28)