勇気は伝染する。一人の情熱が波動を生み、必ず人の心を動かしていく

2013年4月30日(火)更新:6
【名字の言】
 今春、中学1年生の夏から不登校だった広島の男子生徒が、晴れて定時制高校に進学した。不登校になったのは、大勢の前に出るとパニック状態になるからだ。事情を聞いた、同じ地域に住む男子部員が何度も会いに通った▼昨夏、男子部員が入院した。難病を抱えていたのだ。見舞いに訪れた多くの人の中に、その生徒もいた。「退院したら、一緒に出掛けよう」と2人は約束する。青年は、両親から頼まれていたのだ。慕っている先輩と一緒なら、外出できるのでは――と▼病も癒え、秋になり、家族の同意を得て東京へ。青年は、生徒を母校・創価大学の「創大祭」に連れて行った。そこで、同じ悩みを乗り越えた学生に出会った。帰路、生徒は「創大に進学したい」と言い、数日後から登校を始めた。のちに、「お前が行くなら」と、同じ不登校だった彼の友人も通いだした▼何としても元気になってほしいという情熱が、生徒に前を向く勇気を吹き込んだに違いない。池田名誉会長は語っている。「真剣な人には、誰もかなわない。誠実な人には、必ず結果が出る。その人によって学会は支えられてきたし、また、築かれていく」▼勇気は伝染する。一人の情熱が波動を生み、必ず人の心を動かしていく。(奨)
   (聖教新聞 2013-04-25)