変化を厭わない青年の息吹を持ち、継承してこそ創立の魂は生き続ける

2013年5月2日(木)更新:6
【名字の言】
 人の寿命は80年の時代だが、企業の平均寿命は30年というのが通説。世代の入れ替わるサイクルが約30年であり、後継者が育つか否かが、企業が長く続く鍵を握るといえそうだ▼日本には多くの老舗企業がある。世界最古の企業は大阪の建設会社で、1400年以上も続く。創業100年以上の「老舗企業」は約2万社もあるという▼平成の大不況どころか、世界恐慌、太平洋戦争などを乗り越えて存続できた理由は、伝統の「継承」と「変革」にあると、企業調査のプロは分析する。「伝統は守るものではなく、日々新たに創り出すものだ」と(『百年続く企業の条件』帝国データバンク史料館・産業調査部編、朝日新書)▼現代社会は変化の連続。時流の荒海にあって、「伝統」は港のようなものだろう。立ち返る原点があると強い。一方、いつまでも港にとどまっていれば、取り残され、朽ちるのを待つしかない。一つの事業が長く続いたということは、それ自体、社会の荒海にこぎ出し、波に応じてかじを切る、臨機応変の挑戦を怠らなかったということだ▼「創価青年学会」とは、青年が先頭に立つことのみを意味しない。変化を厭わない”青年の息吹”を一人一人が持ち、継承してこそ、「創立の魂」は生き続ける。(供)
   (聖教新聞 2013-04-26)