地涌の菩薩の魂である“折伏精神”を燃え上がらせるのだ

2013年5月11日(土)更新:6
・『人を頼るな!汚れる事を厭うな!同志を大切にし励ますのが学会の幹部』
http://d.hatena.ne.jp/yoshie-blog/mobile?date=20161122


【新・人間革命 勇将 六十四】
 山本伸一は、参加者一人ひとりに視線を注ぎながら話を続けた。
 「各地域にあっても、異体同心の組織が築かれ、“信心の根”が深く張り巡らされていくならば、三障四魔という炎に焼かれることがあっても、また必ず、若草山のように、青々と蘇生していくことは間違いありません。
 人生には、さまざまな試練が待ち受けているものです。しかし、“根がある限り、たとえ、すべてを焼き尽くされても、必ず蘇生できるのだ!”と強く確信し、自信をもって、焦らずに、わが生命に信心の根を、地域に広宣流布の根を、張り巡らしていってください」
 次いで彼は、「未だ広宣流布せざる間は身命を捨て随力弘通を致す可き事」(御書一六一八ページ)等の御文をあげ、折伏・弘教にこそ創価学会の使命と精神があることを訴えた。
 彼は、広布第二章の「支部制」にあたり、“折伏精神”を、学会の隅々にまで燃え上がらせなければならないと思っていた。
 “折伏精神”とは、友人、知人に、自分に連なるすべての人びとに、あらゆる苦悩に打ち勝つ道を、崩れざる幸福の道を教える慈悲の心である。何ものをも恐れず、仏法の正義を貫く勇気である。わが生命を磨き鍛え、一生成仏、人間革命をめざす求道、向上の情熱である。
 学会活動は、弘教をはじめ、座談会、教学の研鑽、機関紙誌の購読推進等々、多岐にわたる。しかし、いずれの活動の目的も広宣流布にあり、その原動力は、どこまでも“折伏精神”である。この精神を失えば、活動は惰性化し、空転を余儀なくされる。
 周囲の人びとに真実の仏法を教え、必ず幸せになってもらおうという一念を燃え上がらせてこそ、すべての活動に魂が込められ、歓喜が湧く。そして、人との触れ合いは、そのまま、仏縁の拡大となるのである。
 一切の学会活動は、広宣流布、立正安国をめざすものであり、それは、仏の使いとしての菩薩の行である。ゆえに、地涌の菩薩の魂である“折伏精神”を燃え上がらせるのだ。

■語句の解説 小説『新・人間革命』語句の解説  ◎立正安国/日蓮大聖人の「立正安国論」(一二六〇年に北条時頼に提出)に基づく言葉で、「正を立て国を安んずる」の意味。一人ひとりの心のなかに正法を確立し、社会、国家の繁栄と世界の平和を築いていくこと。
   (聖教新聞 2013-04-29)