慈悲の剣 王者のつるぎ 師子奮迅

2013年5月29日(水)更新:1
・『指導、激励の網の目からこぼれてしまう人を出しては絶対になりません』
http://d.hatena.ne.jp/yoshie-blog/20170308


【新・人間革命 奮迅 十九】
 支部という活動推進の大切な要となる組織のリーダーとして、広宣流布を担っている支部長、支部婦人部長の苦労は、並大抵のものではあるまい。
 自身も若くして支部長代理として、個人指導に、座談会にと奔走した山本伸一は、その大変さを、身に染みて感じていた。しかし、一生成仏に至る仏道修行が、容易であろうはずがない。だから、伸一は、訴えずにはいられなかった。
 「皆さんの組織のなかには、愚痴や文句ばかり言う方もいるでしょう。入会しているのに、学会に反感をいだいている方もいるかもしれない。また、なかなか、こちらの誠意が通じない方もいるでしょう。なかには、隣近所や一族からも疎んじられている、孤独な方もいるかもしれない。そのなかで、わが地域に仏法の人間共和の都をつくろうと、広宣流布の指揮を執る皆さんのご苦労を、私はよくわかっているつもりです。
 なんの利害も考えず、自らの大切な時間を使い、命を惜しまずに、涙ぐましいまでに奮闘してくださる。それは、まさしく、仏がなさんとされた『開示悟入(かいじごにゅう)』の労作業を、仏に代わって実践している尊き姿です。仏の使いでなければ、日蓮大聖人の本眷属でなければ、決してできない崇高な努力です。
 その方々を、三世十方の諸仏が守護しないわけがない。そうした皆さんが一生成仏できないわけがない。そうでなければ、大聖人の仏法の真実の仏道修行はどこにあるのか!
 ここにこそ、大聖人の真の弟子として、元初の太陽に照らされ、大福運の輝きを放つ人生の凱歌があることは絶対に間違いないと、私は、強く、強く、断言しておきます」
 参加者は、その大確信に触れ、込み上げる歓喜のなか、新しき法戦への決意を固めた。
 伸一は、一句を詠み、結びとした。

  慈悲の剣
     王者のつるぎ
         師子奮迅

■語句の解説  ◎開示悟入/衆生に仏知見(仏の智慧の異名)を開かせ、示し、悟らせ、入らしめること。
   (聖教新聞 2013-05-25)