人類の平和へ不断の挑戦を

2013年5月31日(金)更新:5
アメリ創価大学で第9回卒業式 創立者池田大作SGI会長が慶祝のメッセージ】
創立者池田大作SGI(創価学会インタナショナル)会長がメッセージを贈り、使命ある人生の開拓のため、人類の平和と幸福の創造のため、共々に学び抜き、不断の挑戦を続けようと念願し、晴れの門出を祝福した。式典では世界的ジャズピアニストのハービー・ハンコック氏が記念講演(後日掲載)。
●4年間、徹底して学び、苦闘の青春を勝ち抜いた114人の俊英たち。その一人一人の手に、いよいよ「学位記」が授与されようとしている。
 一人目。女子学生の名が呼ばれた。会場の声援に応え、手を振りながら、中央のハブキ学長のもとへ歩み寄る。
 その時、深い感動が会場を包み込んだ。
 学位記を手渡そうとした学長の首に、女子学生の方から花のレイをかけたのだ。
 次の卒業生も、またその次の卒業生も、手に青い花のレイを握っている。卒業生が考え、皆で贈った真心のサプライズだった。
 授与が進むたび、ハブキ学長の顔は花のレイに埋もれていく。
 その温かな光景を目の当たりにして、多くの人々が涙を抑えきれずにいた。
 学長は、感動の面持ちで語った。「このように素晴らしい人格をもつ学生たちに恵まれ、私は世界中で一番幸せな学長です。創立者をはじめ全ての教職員を代表して頂いた、皆さんからの贈り物に心から感謝します」  
●「『大学とは、大学に行きたくても行けなかった人たちに、尽くすためにこそある』との創立者の教育理念に心から感動しました」
●「経済的に見れば、大学に通い、卒業することなど、難しい状況でした。SUAで学んだ喜びを胸に、貧困や自然災害など、あらゆる事情によって、教育を受けられない子どもたちの力になりたい」
●真心を込めて支えた時、「いつも本当にありがとう」「こんなに上達できました!」と。思いがけない感謝の言葉に心から励まされた。
●「親身に面倒を見てくれた教授、道を開いてくれたSUAの先輩方のおかげです。創立者をはじめ、母校を支えてくれた全ての人に恩返しできるよう、日々学び、成長していきます」
●「苦境の時、応援の手紙をくれたり、わが事のように相談に乗ってくれた4年生の姿は、“他者に尽くす生き方”の模範でした」

〈ハブキ アメリ創価大学学長〉
創立者・池田先生が作詞・作曲し、SUAに贈ってくださった「希望の光」の曲には、卒業生がどこに行っても希望となり、輝いてほしいとの期待が込められています。
 そのためにはどうすればいいでしょうか。
 「光」となり、困難に挑戦するための鍵は、人のために行動できる人物になることだと私は信じます。
 人は自分を中心に置いた時、諦めることが容易になります。
 しかし他者の、そして社会のための努力をする時、私たちには、はるかに強い成功への決意が生まれます。
 この先、君たちの前途は、挑戦の連続です。その中で、皆さんを支え、信じ、待っている人たちのことを思い出し、強さの源泉にしてください。
 その生き方を始めることが、「小我」から自らを解き放ち、人生最大の喜びを経験する道筋だからです。

学生自治会 新委員長にメロディさん〉
●入学直後、新たな環境になじめず落ち込んでいた時、心が晴れるまで、相談に乗ってくれた先輩がいた。彼女の部屋にそっと「励ましの手紙」を置く人がいた。いつしか彼女は思うようになった。
 「家族のような、この絆を守りたい」
●「『他者への尊敬』という創立者・池田先生の精神が、SUAの学生の心に生きています」
●「学業との両立の中で、後輩を支えぬき、SUAに輝く『思いやりの文化』の発展へ、力を尽くしたい」

《卒業生代表のあいさつから 要旨》
●成長することが苦しい時期もありました。夜明けまで学び、クタクタになって寮の部屋に帰ると、ドアの前に友達からの手紙やキャンディーを見つけたこともあり、皆の心の温もりが私の支えでした。
●私たちには、世界をより良いものに変えていく大きな使命があります。

●これから私たちが旅立つ先は、笑顔や親切ばかりの世界ではないでしょう。SUAのように、私たちが絶えず励まされるということもないかもしれません。だからこそ、SUAで培った“心”をもち続けなければなりません。それは、間断なく変革を続ける生命、不信に満ちた時代にあっても崩れない勇気です。
創立者・池田先生、青年を「希望の光」と信じてくださり、本当にありがとうございます。私はSUAで学びました――希望とは、いかなる困難に直面しても、頭(こうべ)を上げて立ち向かう強き心であると。

●SUAで受けた素晴らしい教育によって、私の生命はさまざまに形作られていきました。
 自分を信じて、限界に挑戦し抜く努力は、人生の困難を乗り越える力になると教えてもらいました。また、私が経験してきた人間性と知性の練磨という青春の薫陶を、学友たちと共有することができました。
 私たちのゴールは、全ての人々や状況を包み込む変革者となるべく、生命を拡大していくことだと思います。そのためにも、私たちは自身に対する偏見や卑屈さを打ち破る必要があります。
 先輩、後輩、そして愛する同期の皆さんと掛け替えのない友情の絆を作り上げる機会を頂き、とてもうれしく、誇りに思います。
   (聖教新聞 2013-05-28)