絶対無事故で充実の時過ごそう

2013年8月9日(金)更新:8
【社説】 
 大気の不安定な状態が続き、局地的豪雨が列島各地で発生した。川の氾濫、床上・床下浸水、土砂崩れなどで多くの方が被害に遭い、地域の会員らが救援活動や復旧に尽力している。被災者の皆さまに心からお見舞い申し上げたい。
 7月18日に山形県鶴岡市で1時間に64・5ミリの記録的な大雨に驚いたのもつかの間、その後、岩手・宮城などで避難指示が出され、山口県萩市で138・5ミリという「これまでに経験したことのないような大雨」(気象庁)、島根県大田市付近でも8月1日、レーダーによる解析で約100ミリの雨が降ったとみられ、記録的短時間大雨情報が出された。また、石川県小松市新潟県長岡市などでも土砂災害が発生するほどの大雨となった。

〈余裕ある計画と十分な準備〉
 ゲリラ豪雨は、いつどこで発生するか分からない。お盆が近づき、帰省や行楽で遠方に出掛ける人も多いだろうが、突然の豪雨を想定して、車の整備や雨具の用意を忘れずにチェックしよう。特に高速道路を利用する場合、タイヤ、エンジンオイル、ブレーキオイル、バッテリーなどの点検は必須だ。余裕ある計画と十分な準備で絶対無事故を心掛けよう。
 子ども連れで出掛ける場合には、子どもたちが「安全」と「危険」をきちんと認識できるよう語り合っておきたい。
 危険は身近にある。先日も、こんな話があった。――車中で子どもが騒ぎ、足がシフトレバーに当たってギアがニュートラルに! 幸い後続車がなく、支障はなかったがヒヤリとした。この機会にと「車中では騒がない」「一人歩きしない」「約束を守る」など、子どもと向き合い伝えた。以来、子どもなりに意識した行動を取るようになったという。

〈体力への過信と油断を排せ〉
 海や山、川など大自然を満喫するには絶好の季節。しかし、遊泳禁止や立ち入り禁止区域等、多くの危険があることも理解して、ルールを守って楽しみたい。
 また大人同士で陥りやすいのは無理し過ぎることである。まだ体力があるとの過信から、山や海での事故が起きている。どこへ行くにも、特に復路(ふくろ)は往路(おうろ)の倍の体力が必要と知っておきたい。
 池田名誉会長は小説『新・人間革命』「新緑」の章で、「小さなミスや小さな手抜きが、魔のつけ込む隙を与え、取り返しのつかない大事故を生む」と綴っている。行楽、レジャーや旅行のときこそ油断が大敵。万全の準備で、掛け替えのない思い出を築いていきたい。
   (聖教新聞 2013-08-03)