世界広布のフロンティア ロシア 極東の大地に地湧のスクラム

2013年8月10日(土)更新:1
【世界広布のフロンティア〈40〉ロシア ウラジオストク 極東の大地に地湧のスクラム
●明年は、池田SGI(創価学会インタナショナル)会長のソ連・ロシア初訪問40周年。ロシアSGIの友は今、この佳節に向け、平和・文化・教育の連帯を大きく広げている。連載第40回は、ウラジオストクをはじめ躍進する極東の同志を紹介する。

〈3年で1地区から3地区に発展〉
●成田空港から飛行機で約2時間。そこには「東洋のサンフランシスコ」ともたたえられる、美しき港湾都市が広がる。
 ロシアの東の玄関口であり、モスクワを起点としたシベリア鉄道の終着駅。ウラジオストクは第2次世界大戦後、ソ連の太平洋艦隊の拠点であったため閉鎖都市だったが、1992年に全面開放。現在、新潟市秋田市函館市姉妹都市を結んでいる。
 昨年には、APECアジア太平洋経済協力会議)首脳会議が開催されるなど、今後の発展が一層、注目されている。
●「90年代後半から毎年、数人ずつメンバーが誕生しました。現在、ウラジオストク地区とレフ・トルストイ地区にそれぞれ50人以上、サハリン地区に約10人のメンバーがいます。先月も、4人の方が新たに入会したんです!」
●「功徳を得たメンバーがどんどん体験を語ります。皆、話し好きなので、会合はいつも大盛り上がりですよ」と、イノウエさんはうれしそうに言う。
●SGI会長はメッセージを贈り、「これからも、ロシア社会の中にあって、良き市民として、地域の繁栄のため、信頼の輪を大きく広げながら、全ロシアをリードしゆく『希望のスクラム』で、元気に若々しく、張り切って新出発してください」と呼び掛けた。
●「池田先生のメッセージにメンバーの歓喜は爆発しました。皆で仲良く、団結して、仏法の希望の哲学を広げていこう。そう決意し合ったんです」
      ◇◆◇
●活動に励むなか、自身の「生きる意味」について真正面から向き合った。彼女は言う。
 「何があっても広宣流布のため、友の幸福のために尽くしていく――それが『地湧の菩薩』です。題目をあげるなかで、自分もそうした生き方をしていこうと決意したんです。今、毎日が充実していて、とても幸せです」
●「もちろん、弘教を実らせることは簡単ではありません。でも、折伏に挑戦するなかで、自身の生命が変革されていくことを実感できます。それが、とても魅力的なんです!」
●間もなく還暦を迎えるが、自動車運転免許の取得に挑戦中。「将来、自分の村から車でメンバーを会合に連れていくのが目標です」と意気軒昂だ。
●「信心を始めてから、自らの考えや行動、そして人生に起こる出来事を正しく理解し、常に最善の方向へと進んでいけるようになりました。この仏法で最も引かれるのは、自身が人間革命するだけでなく、周りの人も幸せにしていけることです」
●「ロシアの人々の幸福のために尽くします、との池田先生との誓いを胸に、世界一の女子部を築いていきたい」と声を弾ませる。
      ◇◆◇
ウラジオストクは、極東連邦総合大学(旧・極東国立総合大学)、極東国立工科大学など、大学・学術機関が多い「学問の街」でもある。
 両大学は、SGI会長に名誉学術称号を授与している。
●SGI会長はイネッサさんの目をじっと見つめ、「貴女の努力はすべて伺っています。本当にありがとう。お題目を送っています」と語った。イネッサさんは振り返る。
 「師匠の温かな励ましに触れ、深い感動が込み上げてきました。“私は地湧の菩薩として、師と共に歩むと過去世に誓って生まれてきたんだ”“私にはロシアの人々のために尽くす使命があるんだ”――そう深く感じたのです」
●イネッサさんは力を込める。
 「ソ連の時代から長い苦境を経験してきたこともあり、ロシアの人々は、なかなか自身の生命の可能性を信じられない傾向があると思います。だからこそ、自身を変革し、環境をも変えゆく、この仏法の生命哲学が必要だと、私は思うのです。
 メンバー一人一人に『仏を敬うが如く』接し、先生の温かい心を伝えていきたい。そして、社会のために、友の幸福のために、希望のスクラムをさらに広げていきます」
 SGI会長の初訪問40周年の明年へ――。師弟に生きる地湧の友の輝きが、極東の大地を一層、広く、強く照らしゆく。
   (聖教新聞 2013-08-03)