広宣流布という大目的を共有するとき、各々の個性は開花し生かされる

2013年10月10日(木)更新:6
【名字の言】
 お茶の味と香りは、数種類の茶葉を混ぜ合わせる「合組」という作業によって決まる。茶葉の選択と組み合わせが、茶師の一番の腕の見せどころだ▼茶師の前田文男氏は、江戸時代からの伝統の技を受け継ぐ茶のプロフェッショナル。「思わずうなってしまうような特別なお茶は、欠点は多いが磨けば伸びる茶葉から生まれることが多い」と語る(『人生と仕事を変えた57の言葉』NHK出版新書)。欠点のある茶同士を組み合わせると不思議と欠点が消える、とも▼数学では、マイナスとマイナスをかけるとプラスに変わるが、人間の組織も、目的に心を一つにするとき、短所をもつ人同士をかけても長所が現れるとはいえまいか。誰にでも長所と短所がある。それを組み合わせることで短所が相殺され、長所は相乗効果を発揮するのだ▼池田名誉会長は綴る。「タイプも、個性も、考え方も違う幹部が力を合わせることによって、多種多様な人材を育み、いかなる問題にも対処できる幅の広い、人間組織が出来上がる」▼各地で新出発の集いが続く。御書に「異体同心」と説かれるように、広宣流布という大目的を共有するとき、おのおのの個性は開花し、生かされる。世界広布新時代へ、スクラム固く前進を加速しよう。(敬)
   (聖教新聞 2013-10-10)