世界の機関紙・誌から 他

2014年2月8日(土)更新:4
【図書贈呈運動40周年――子どもたちに「心の栄養」を】
●今回、贈呈された300冊の本を手に取って喜ぶ、大原中学校の生徒たち(3日)
創価学会による図書贈呈運動が本年、40周年を迎えた。1974年2月にスタートしたこの教育運動は、「子どもたちに『心の栄養』を」との願いを託し、へき地や離島をはじめ教育環境に恵まれていない地域や、震災や台風などの自然災害で被害を受けた地域の小・中学校等に優良図書を寄贈するもの。贈呈校は延べ1110校を超え、贈呈書籍は約48万冊に上る。40周年の佳節である今月、40年前に池田名誉会長が出席して初の図書贈呈が行われた、沖縄の竹富町立大原中学校、宮古島市立伊良部小学校、東村立高江小中学校に、それぞれ300冊が贈られた。3校には来年度から5年間、年20冊ずつ追加贈呈される。
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 石垣島から高速船で約40分。西表島の東部の玄関、大原港に着いた。ここから車で1キロほど走った「大富」という集落に、第1回の図書贈呈校である大原中学校(生徒数27人)が立つ。
 「手に入れたい本があると、石垣島まで行きます。行っても“手に入らない”時もありますが……」と語るのは、図書委員長の仲底将汰君(3年)。西表島には、書店も公立の図書館もない。「本は“心の友だち”です。図書室に本が増えることは本当にうれしい」と満面の笑みで。
 竹富町教育委員会の慶田盛安三教育長は、「島の子どもたちにとって、本は宝のような贈り物です。子どもたちが良書に親しむ環境をつくるのは、私どもの悲願です」と述べ、心から感謝する。
 図書贈呈式は3日、同校の図書室で行われた。この日は40年前、1009冊の図書が贈られた日である。
   (聖教新聞 2014-02-08、以下も)


【世界の機関紙・誌から 数々の受賞に輝く写真家チームを牽引 人格が光る作品に高い評価 マレーシア創価学会 陳智勇さん】
《芸術を通して社会の調和を築きたい》
〈人生を変えた「一筋の道」〉
●今にして思えば、当時の私は、写真というものを単に「生活の糧を得る仕事」だとしか考えていませんでした。
 そんな私の人生を一変させたのが、池田先生が撮られた一葉の写真だったのです。
 深緑の木々を左右にして、どこまでも遠くへ続く一筋の道――。
 ウインザー城の「道」と題されたその写真は、91年に先生が訪問先のイギリスで撮影されたものでした。写真には「平和への道を拓く」という言葉が添えられていました。
 美術史家ルネ・ユイグ氏が“眼で詠まれた詩”と讃えたように、池田先生の写真芸術が高く評価され、マレーシアはもちろん、世界中で展覧会が開催されているのも納得しました。

〈逆境をバネに飛躍を遂げる〉
●「何があっても、題目を朗々と唱え、勇敢に、粘り強く、へこたれずに前進していくことだ」と先生は教えてくださっています。
 諦めない強い一念があったからこそ、諸天善神が働き、進学を果たせたのだと実感しています。
●「それぞれの社会の文化を大切にすることが、人類の幸福社会の実現に通じる」(池田先生)
●初代会長の牧口先生もまた、「美・利・善」の追求は、人類の幸福の追求に通じることを教えられています。
●順調に進むかと思ったのも束の間、やがて写真館の共同経営者と理念が食い違うようになり、2010年、私はその写真館を離れることになりました。
 そんな私を、マレーシア創価学会の同志は力強く励ましてくれました。私は、仲間と共に新しい会社を起こす決心をしました。
 最初は自宅を事務所にして、毎朝、勤行・唱題から一日をスタートさせました。仕事も生活も大変でしたが、それがかえってチームの団結を生み、「冬は必ず春となる」(御書1253ページ)との御金言を胸に歯を食いしばって奮闘しました。
 その結果、わずか数ヶ月で業績が好転し、その年のうちに約560平方メートル(約170坪)の新事務所を構えることになったのです。

〈さらに価値ある求道の歩みを〉
●すべては題目の力であり、池田先生の指導のおかげでした。御書と師匠の指導があれば逆境を勝ち越えられること。御本尊と題目には無限の力があることを教わりました。
●先生は「芸術と人格は、深く相通じている。偉大な芸術には、偉大な人格の輝きがある。また、偉大な人生は、それ自体が、偉大な芸術である」「瞬間のなかに、その人の人間性、過去と未来、宿命、人生のドラマなどの実相が鮮やかに写し出されていく。写真とは、その永遠なる瞬間をとらえ、表現する芸術である」(『池田大作 名言100選』)と教えてくださっています。
 作品には、写真家という人間自身の精神、生命が如実に表れていくものです。その精神が人々の心を震わせていくような仕事をしたいと、私は思うようになりました。
 そして結果として、そのような思いで育成してきた後進の中からは、イギリスやアメリカの著名な賞を受ける写真家も出てくるようになったのです。
 私自身もまた、イギリスの写真家協会(MPA)の賞など、これまでいくつもの賞を受けることができました。
 今後は、写真芸術の一層の探求をしながら、チームとしては、より多方面の分野で創作活動ができるようになりたいと願っています。
 その一つとして、仏教説話を背景としたアニメーション作品の制作も進んでいます。この作品を通して、何よりも池田先生の平和思想を、次代の社会に広げていきたいのです。
 池田先生の弟子として、人々を「芸術の美」の世界に導きながら、さらに価値ある「求道の人生」を歩んでいきたいと決意しています。